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ベトナム:定年退職調整は柔軟さが必要

 
HQ:労働法改正案は、2021年から定年を男性62歳、女性60歳に引き上げることを提案しています。同改正案の基盤は何ですか?
 
BSL:2012年の労働法と社会保険法によると、男性の定年は55歳、女性の定年は50歳です。危険性が高く有害な要素が多い職業においては定年が5〜10歳下がります。
 
実際、法律で定められた定年年齢が常に守られているわけではなく、男性と女性の両方の平均定年年齢は54歳に過ぎません。
 
労働人口は減少傾向にあります。少子高齢化に関する文献によると、国民の社会経済的発展のための労働者が不足することになります。
 
調査機関が実施した調査によると、年金を支払われた退職者の42%が依然として国民経済の下働いています。 それは引退した人々がまだ社会と経済に貢献していることを意味します。
 
これらの人々が働き続け、社会保険料を支払うのであれば、その後彼らはより高い年金を受給することになります。また、重要かつ高度なスキルを備えた労働力を無駄にしていることもわかります。
 
退職年齢を上げると、所得と年金の差が縮まります。
 
繊維、履物、水産物加工、電子部品組立などの分野では女性労働者が多数います。就労能力と健康は、定年引き上げにおける大きな障害です。
 
雇用主は、労働者がある程度の年齢に達した際に解雇する方法を探すことがよくあります。 これは女性労働者の安定した仕事への就業を妨げています。
 
HQ:定年引き上げの目的は質の高い労働力を動員することであると言うのは本当ですか?
 
BSL:本当です。社会保障政策改革に関する決議第28号/ NQ-TWは、引退した労働力を動員して、国の社会経済発展に貢献し続けることを目的としています。
 
例えば、よい医者は退職後、私立病院で働いたり自分の診療所を経営することができます。 他の職業においても引退した労働力を利用しない手はありません。
 
HQ:労働者の観点からすると、彼らは年金を受け取りながら働き続けることが彼らにもっと多くの利益を与えると考えるのではないかと思います。それに関してはどう思いますか?
 
BSL:労働者に2つの収入源があるというのは合理的な考えだと思います。
 
それは労働者にとって有益に聞こえますが、国家的見地からすると、我々は地下経済について評価することができないのです。
 
私の立場においても、私たちが民間ではなく公共部門で働くように労働者を動員することができれば、私たちの管理体制はより良くなり、国家予算も税収も増えるでしょう。
 
私たちの決定がどうであれ、私たちは労働者、企業そして国家の利益を調和させるべきです。
 
労働者と企業の利益のみに注目し、国家を無視すれば、インフラ、交通、灌漑投資のための資金回収はどこからできるというのでしょう?
 
私たちが引退した労働力を動員し続けて仕事を続けたいのであれば、さらにインセンティブが必要です。
 
HQ:ベトナムの定年退職年齢案はラオスやカンボジアなどの近隣諸国に比べて低いと言う人もいます。Bùi Sỹ Lợi副議長のご意見は?
 
BSL:私たちの定年退職年齢はこの地域の他の国々に比べて低いですが、私たちの条件においては低くはありません。
 
私たちの平均寿命は76.6歳です。男性は71.2歳、女性は82.3歳です。しかし、人口資質を考慮に入れる必要があります。
 
決議No21-NQ / TWは人口資質の改善を目的としています。私たちの人口資質が改善された場合のみ、私たちはより高い定年年齢を考慮します。
 
ベトナムの人口の高齢化は緩やかであると予測されています。ベトナムは2049年まで現在の日本の高齢化率に達することはありません。
 
私たちは、高齢化のスピードに応じた定年調整をする長い道のりがまだまだあります。
 
公益を確保し、人民の期待に応えるために、法律は柔軟な方法で実施されるべきです。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3863.html