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印鉄鋼業界、中国製品輸入増を懸念しセーフガード発動を要請

 
JSWスチール、スチール・オーソリティー・オブ・インディア(SAIL)、タタ・スチール、ジンダル・スチール・アンド・パワー(JSPL)の鉄鋼4社は4月、政府関係者に会い、セーフガード発動を要請した。この4社の生産能力はインドの総鉄鋼生産量の45%強に当たる。会合ではクマル鉄鋼相が、インドの鉄鋼業界は世界的な過剰生産の脅威にさらされており、3─4年放置すれば状況を改善するのは難しくなるとして、驚異的な輸入への対策を早期に講じる必要があると強調した。
 
事情に詳しい政府筋は「中国は(鉄鋼で)過剰生産状態にあり、ベトナムやカンボジアなどの迂回ルートでインドに流れ込んでくるとの懸念がある」と指摘した。
 
インドは鉄鋼生産量で世界2位だが、今年3月末までの1年間では輸入超に転じた。高品質製品の生産ができず、より安価で輸出する中国や日本、韓国に顧客を奪われたためだ。
 
JSWスチールの共同マネジメントディレクター、セシャギリ・ラオ氏は「インド政府にとっては、できるだけ早く25%のセーフガードを発動するのが重要だ」と強調した。
 
鉄鋼省やSAIL、タタ、JSPLはいずれもロイターの取材要請に対応しなかった。
  
インド鉄鋼協会のアルナブ・クマル・ハズラ副事務局長は「行き場を失った鉄鋼製品がすでに流入している」と述べ、セーフガード発動を議論する十分な理由になると強調した。
 
インドは2015─17年にも鉄鋼製品に対しセーフガードを発動しており、日本が世界貿易機関(WTO)協定に違反する可能性があるとしてWTOに提訴していた。
 
ソース:https://www.epochtimes.jp/p/2019/05/42781.html