台湾の中央社によると、台湾国立彰化高等中学校図書館・呂興忠館長は、同校生徒12人を率いて18日、東京の衆議院第一議員会館で鈴木副大臣と会談した。
鈴木副大臣は生徒らの質問に答える形で、中国共産党がさまざまな方向で香港や台湾に嫌がらせをしており、インターネットを介して噓偽りの情報を流していると述べた。さらに、台湾から遠くない沖縄では反米軍基地運動のためにかなりの資金を提供していると語った。
鈴木副大臣は、さまざまな出来事が起こるが、若者には真と偽を区別する能力を養うことが期待されており、台湾の民主主義と自由は日本にとっても大きな国益であると信じていると述べた。また、自由と民主主義の台湾に、共産党体制の中国が侵略することはできないとし、これは日米の共通認識だと語った。
鈴木副大臣は2016~18年まで自由民主党青年会の会長を務め、その2年間で台湾を8度訪れ、台湾の若者たちに真実を確かめたうえで投票をするように助言していた。
鈴木副大臣は、2017年12月に台北で開催された「台米日三国間安全保障対話セミナー」に出席し、米国の『台湾関係法』の日本版を策定する可能性について言及した。鈴木副大臣は 2、3年内には進展が考えられるものの、状況次第になるとした。
台湾と国交のない米国は、実質同盟関係にあることを示す台湾関係法(1979年制定)に基づき、台湾が自衛能力を確保するために防衛兵器を販売している。2018年3月には米政府官僚の台湾訪問を認める台湾旅行法が制定された。
「日本はこの2年間、香港で起きたことを分析している。同様のことが台湾では絶対に起きてはならない」と同副大臣は語気を強めた。
中国本土と一国二制度を採用する香港だが、2014年香港行政長官選挙をめぐる大規模デモ「雨傘運動」にかかわる人物に最近、有罪判決が下った。民主主義制度は形骸化しているとの香港住民の声が強まっている。
鈴木副大臣は、日本の政権与党は、2020年東京オリンピックの台湾参加をめぐって、さまざまな議論があるが、最も重要なことは、台湾が参加できるようにしなければならないということだと述べた。
彰化高等中学校生徒と呂興忠館長は、企業から支援を受けて、毎年、日本へ修学旅行に来ており、今年は10回目。台湾とゆかりのある日本の歴史的人物や史跡を見学する。
今回は、100年前に台湾桜を発見した生物学者・大島正満氏や、台湾の衛生医療の父と呼ばれる高木友枝氏の親族を訪ねた。17日には、発表されたばかりの新札に印刷される肖像画となる北里柴三郎氏の記念館を訪れた。また、アフリカの微生物に関する研究の功績をたたえられ2015年ノーベル医学賞を受賞した大村智氏の講義に参加した。19日には北海道を訪れ、作家・有島武郎記念館を訪問した。
ソース:https://www.epochtimes.jp/2019/04/42254.html