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「中国大使は他国を脅かす存在か」駐スペイン大使の発言に専門家が苦言 

  
専門家は、大使は「自国の民間企業のサービスや製品を調達するよう他国政府を脅かす役割があるのか」と苦言を呈した。呂凡大使は3月15日午前、マドリードの大使館内で会見を開いた。スペイン日刊紙ラ・ラソン(La Razon)によると、呂大使は、2月末バルセロナで開催された電子機器展示会・携帯世界会議(MWC)では、米国が企業や政府関係の代表団を派遣し、ファーウェイの機器やサービスを使用しないよう働きかけたと述べた。
  
「もしスペインがこの(米国からの)『圧力』に屈すれば、中国とスペインの貿易に悪影響を及ぼすだろう」また米中貿易戦の影響について「スペインが独立した政策を維持し米国の要求に従わないなら、影響はないだろう」と語った。スペインと中国の貿易額は2018年、836億米ドルと過去最高を記録したことを強調した。大使はさらに、近年増大している中国人観光客へのサービスの拡大をスペイン政府に求めるという。例えば、ビザの緩和、空港、都市、観光地での中国語サービスの拡充、慣習的に冷たい水を嫌うため温かい水を提供してほしい、など。
  
駐スペイン中国大使の発言に対して、米シンクタンク・ランド研究所ライル・モリス(Lyle Morris)研究員はSNSで「ここに深刻な疑問が沸き起こる。大使は、自国の民間企業の製品やサービスを調達するよう、駐留国の政策を脅かすためにいるのだろうか?」と苦言を呈した。モリス氏の見方に共感するコメントが相次いだ。「大使は、ファーウェイと中国政府はつながっていないと証明しないのか?」「つまり、ファーウェイを受け入れなければ、中国人観光客を停止して罰を与える、という意味だ」「これでは世界に中国の恥をさらしている。しかしそれは、中国人の失敗ではなく、紅い共産党政権によるものだ」
  
また、ラ・ラソンの記事でも、大使の発言と、中国政策に綿密なつながりを持つ中国企業の影響力拡大に懸念を示すコメントが付いた。「共産主義政権によるヤクザの振る舞いだ。私たちに何か要求するのは、人権尊重を最初に示してからだ」「スペインはすでに中国資本に港を明け渡した(注:バレンシア港とビルバオ港は中国企業から出資を50%、40%受けている)もし中国側が港を閉鎖させることにしたら…考えたくもない」  
  
Photo by Kārlis Dambrāns on Flickr
  
(大紀元:編集・佐渡道世)
  
ソース:https://www.epochtimes.jp/2019/03/41257.html