中国宗教担当、信仰弾圧の強化を示唆 米宗教自由大使「中国との戦い」
中国共産党政権が公認するプロテスタント教会を率いる政治局トップは、今後、宗教内の西側文化を除去すると宣言した。共産党によるキリスト教系宗教の弾圧強化を示唆している。強まる宗教弾圧に国際社会は懸念を示している。
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中国で唯一活動が許可されているプロテスタント教会・三自愛国運動の徐暁紅委員長は3月11日、北京で開かれていた中国人民政治協商会議で「教会は西側ではなく中国(共産党)の元で動かなければならない」「社会の安定に影響を及ぼし、政権転覆を企てる反中国勢力の行動は失敗するだろう」と述べた。同委員長は、西側諸国の権力者が国を侵略した当時、キリスト教が広まったと言及。このため、この宗教は常に「西欧の痕跡」と「帝国主義的影響」に接点を置き、排除する必要があるという。「キリスト教の旗印の元で国家安全保障を破壊することに参加する黒い羊(厄介者)を排除するために、彼らを正しく導く国(共産党政権)を支持する」と同委員長は宣言した。
新華社通信も同日、この発言に同調して「ひとりクリスチャンが増えれば、ひとり中国人が減る」と書き、西洋由来の信仰を中国文化から除外すべきとの批判を展開した。2015年に中国共産党政権が発表した宗教政策によれば、有神論の信仰をすべて無神論の共産党の絶対的な統制下に置くという。2018年6月、中国カトリック教会と三自愛国教会は、宗教の中国化推進5カ年(2018-2022)計画を発表した。近年、クリスチャンの多い浙江省温州市を中心に、全国規模でキリスト教の取り締まりが強まった。聖書の出版、販売の禁止、教会運営団体の銀行口座の凍結、教会の取り壊し、象徴的である十字架の撤去などが当局主導で行われた。
中国信仰問題について伝えるメディア・寒冬は2018年12月、赤峰市のある村の党委書記の話として、国は村民に対して信仰に関する調査をしており「何らかの信仰があることが判明したら、国の補助金、福祉手当の支給が取り消される。また、信仰者に対して社会主義教育を義務付けている」と述べた。共産党政権下の中国では、党規により、宗教団体は共産党から運営の公認を得なければならない。非公認教会は私設で住居の一部などに設置されている。近年の取り締まり強化につれて、公認教会でも運営が困難になった。クリスチャンポストによると、最近、成都の秋雨聖約教会では40人を超える信者が警察に連行された。2018年には、160人余りのクリスチャンが拘束されたという。
3月15日、米トランプ政権の宗教の自由大使サム・ブラウンバック(Sam Brownback)氏は、香港の外国通信員クラブで演説し、中国政府に「信仰との戦い」を宣言した。「彼らが勝つことはない戦争だ」「中国共産党は、宗教的自由のための国民の叫びを聞き入れなければならない」と述べた。「どういうわけか、信仰を持つ人は中国共産党に対する脅威と見なされている」「新疆ウイグル自治区では、中国共産党によるおぞましく残酷な政策が、憤り、憎しみ、分裂、貧困、怒りを引き起こしている」とブラウンバック氏は語った。
(大紀元:翻訳編集・佐渡道世)
ソース:https://www.epochtimes.jp/2019/03/41254.html
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