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ファーウェイの米政府提訴 中国ネットユーザー「西側の偉大さを証明」

 
ファーウェイは現在、同社広報要員の募集で外国人記者向けに求人を出している。また、米の複数の新聞紙に広告を掲載し、ツイッターの公式アカウントでも積極的に発信し、米の法律を批判するキャンペーンを展開している。
 
ブルームバーグのコラムニスト、ティム・クルーパン(Tim Culpan)氏は10日の記事で、「皮肉にも、中国国内では中国当局を提訴できる海外の団体は一つもない」と批判した。
 
「過去数カ月、ファーウェイは、海外でPR活動やロビー活動を強化してきた。同社が中国当局のためにスパイ活動をしているという各国政府の疑念を払しょくしようとしている」
 
さらに、「中国当局は、国民にツイッターの利用を禁止している。しかし、ファーウェイがツイッターを使って米政府を批判することは規制していない。しかも、十数社の中国政府系メディアと政府機関のツイッターアカウントを封鎖していない。中国政府系メディアはツイッターで中国当局の政策をずっと宣伝している」と、クルーパン氏は記事の中で指摘した。
 
「ある中国メディアの編集長は、ツイッターでいつも外国政府を批判している。もしツイッターで中国政府を批判したら、彼は投獄されるだろう」
 
クルーパン氏はさらに、ファーウェイの今回の提訴を「歓迎すべきだ」と述べた。「西側社会と共産党政府の根本的な違いを見せてくれた」と主張した。
 
米紙ワシントン・ポスト(8日付)は、ファーウェイの米政府への提訴に強い関心を寄せる中国世論にスポットを当てた。多くの中国人ネットユーザーは「米国で、本当に米政府を提訴できる」という事実に驚いているという。
 
「現在の中国では、外国企業が中国当局を相手取って訴訟を起こすなど全く想像できないことだ」とワシントン・ポストは強調した。
 
中国問題に詳しい英オックスフォード大学のジョージ・マグナス(George Magnus)助教授はワシントン・ポストに対して、「外国企業にとって、中国には法治がなく、共産党の法律しかない」と述べた。
 
2月に発行された中国共産党の政治理論誌「求是」は、昨年8月国内の司法制度に関する習近平・党総書記の演説を掲載した。習氏は、「西側諸国の『憲政』、『三権分立』、『司法の独立』の道を絶対に歩まない」と再び主張した。
 
この一方で、中国当局は国民や企業に、各国政府などに対して「法律の活用」を促している。
 
中国の王毅・国務委員兼外相は8日、ファーウェイの米政府提訴について、「中国企業と公民の正当な権利を守る」べきで、「法律を武器に自らを守り、『沈黙の子羊』にならないことを支持する」と明言した。
 
ワシントン・ポストの報道によると、中国国内ソーシャルメディア・微博で、ユーザーの「AyaChixuShuchu」氏は、「国際社会でファーウェイは、中国当局の利益を代表している」とコメントを書き込んだ。
 
もう一人の微博ユーザー「Yadangsijiatu」氏は、「ファーウェイが、米政府を提訴したことで、まさに米国の偉大さを証明した」とした。

中国北京に住む弁護士の劉暁原氏は米ラジオ・フリー・アジア(RFA、8日付)の取材に対して、中国の現有の法体制では、「憲法違反に関する審査制度がない」ほか、「中央政府が、いかなる案件の被告になることもない」と述べた。
 
Photo Kārlis Dambrāns by on Flickr

(大紀元:翻訳編集・張哲)
 
ソース:https://www.epochtimes.jp/2019/03/41072.html