iPrice Groupのマーケティングコンテンツ・エグゼクティブであるDang Dang Truong氏によると、2018年の活発なビジネスのおかげで、消費者購買におけるデジタル決済とエンターテイメントもまた、本年の興味深い市場材料となるとのことだ。
・国内における単一市場の参加企業の台頭
iPriceのベトナム市場に関するデータによると、Tiki、Thegioididong、Sendo.vnなどの国内の単一市場に参画する企業は、2018年にユーザートラフィックと投資活動の両方を引きつけたことにより、競合他社を凌駕すると見込まれている。
最も印象的なのはTikiである。月次ウェブサイトトラフィックはわずか6か月で80%の増加を記録し、これにより同社はベトナムのEコマースウェブサイトのランキングで4位という立場から、12月までには2位にのし上がった。
同様に、ソフトウェアデベロッパーであるFPT Groupが投資するSendo.vnは、6か月で月次ウェブサイトトラフィックが55%増加し、Thegioididongに続くベトナムで5位の座を維持している。
これらの企業はまた、2018年、東南アジアにおける月次ウェブトラフィックのトップ10企業としてランク入りするのに十分な業績を残した。
TikiとSendo.vnが新たな資金調達に成功したと発表した直後に、これらの朗報が届いた。 Tikiは2017年末にJD.comから4440万米ドルを受け取った一方、Sendo.vnは昨年8月にさまざまな投資家から5100万米ドルを受け取った。
特定市場に集中し、地場の購買行動に関する知識を活用することで、TikiやSendo.vnのような単一市場の参加企業は、多国籍企業のLazadaやShopeeよりも確かな優位性があるようだ。
彼らがより良い資金調達へのアクセスを得はじめている今、ベトナムの単一市場の企業は2019年に驚くような更なる躍進を遂げるかもしれない。
・デジタル決済がより一般的に
2019年1月、ベトナムで最も人気のあるデジタルウォレットのひとつであるMoMoが、シリーズCの資金調達ラウンドを無事終了したことを発表した。
それ以前にも、2018年に地元の競合企業であるMocaがGrabPayとの提携を開始し、デジタル決済サービスを拡大していた。
同様に、ZaloPayやViettelPayのような他のオンライン決済サービスでも、よりユーザーを獲得しようと躍起になっている兆候がある。
これらの動向により、デジタル決済はベトナムのオンラインユーザーにとってより一般的となっている。
しかし、GoogleとTemasekの報告によると、デジタル決済を選択しているのはベトナム人の25%にすぎず、残りの顧客は代金引換(CoD)を希望している。
代金引換(CoD)は顧客の不安を和らげるのには役立つが、物流における代金引換取引の追加コストはEコマース業者にとっては問題である。しかも、代金引換は製品の返品リスクを高めることも指摘されている。
したがって、MoMo、GrabPay、ZaloPayなどのサービスプロバイダが広告塔となっていることで、ベトナムでより一般的となったデジタル決済が、2019年にはベトナムのEコマース分野全体に多くの利益をもたらすだろう。
・消費者購買におけるデジタル決済とエンターテイメント
前年の割引プロモーションキャンペーンに注力した後は、ベトナムのEコマース業者は2018年にはユーザー獲得のため革新的な戦略を採用しはじめた。
特に、企業はより多くのエンターテインメントを顧客に提供し始めている。
このトレンドに乗っている最も有名な企業はShopeeに違いない。
今年のシングルズ・デイには、通常のプロモーションに加えて、Shopeeはアプリユーザー向けのインタラクティブなゲームや、ベトナムで初めてとなる、有名なベトナムポップスターをフィーチャーしたライブTV番組も宣伝された。
Shopeeのベトナムにおける主要な競合他社であるLazada、Tikiも、それぞれのアプリやウェブサイトでインタラクティブなゲームを制作した。
これらのプログラムは、ベトナムのEコマース業者がユーザーを獲得しまた取り囲むための最も効果的な方法は、ユーザーと関わりを持ち、そしてユーザーとの一体感を感じさせることで実現できることを証明した。
来年度には、このトレンドは確かにさらに顕著になるとTruong氏は述べている。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3764.html