そういった中、2018年の新車販売が振るわなかったことが業界団体の統計で明らかになった。
フィリピンの日系自動車メーカーが主に加盟する全国自動車工業会(CAMPI)とトラック製造業者組合(TMA)によると、2018年通年の新車販売台数は前年と比べて16%減少の35万7,410台となった。
この減少幅は1998年のアジア通貨危機の影響で販売が不振であった時から20年ぶりとなる落ち込みとなった。
各自動車会社はその原因を2018年に実施された税制改革によって自動車税の引き上げ、高騰したインフレ率によると見ている。
メーカー別ではトヨタが全体の42.89%を占め、業界首位の座は揺らいでいないが、販売台数は15万3,004台と前年比16.8%減少となり、業界全体の落ち込みを裏付けている。
そのため同社では2019年度も楽観は出来ないと見通しているが、前年より一桁台の%の伸び率はあるとしている。
一方、自動車の輸入会社や販売会社で組織される自動車輸入販売業者組合(AVID)の2018年通年の輸入車販売台数は8万8,700台となり、前年比17%減少となり、国産、外国産共に販売不振が明らかになった。
同輸入車の割合は、乗用車が22%減、商用車が14%となっているが同組合は2019年の販売台数は一転して10%増加すると見ているが、希望的観測の数字に過ぎないとの見る向きも多い。
これはインフレや為替などの影響を受けない富裕層が高級な車を購入するという観点から来ているが、トヨタの最高級車のレクサスが2017年には1,200台を販売したのに対して、2018年は600台に半減。
一部の超高級車に対しての富裕層の需要はあるものの、全体に購入意欲が減退していて、自動車業界の前途はこれまでのように右肩上がりでなくなった。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=374