英米の大学でも進むファーウェイ(華為技術)排除 孟晩舟氏が日経に寄稿
中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の副会長兼最高財務責任者(CFO)である孟晩舟氏はこのほど、日本経済新聞に寄稿し、ファーウェイがこれまで世界多くの著名な大学に研究資金を提供したと明らかにした。
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英米の一部の大学がこのほど、ファーウェイからの寄付や資金提供を拒否する方針を示したことへの反論とみられる。米専門家は、ファーウェイ製品の安全性についてあらためて警告した。
日本経済新聞24日に掲載された寄稿によると、ファーウェイが2010年に「ファーウェイ・イノベーション研究プログラム(HIRP)」を開始した。
孟氏は「このプログラムでは最も可能性のある提案に資金を提供する」とし、同プログラムを通じてファーウェイは「世界の上位100の大学と30ヵ国以上の国家研究機関の学者と緊密に協力している」、「支援したプロジェクトの数は1,200件にのぼる」と明らかにした。
日本経済新聞によれば、寄稿は英語で書かれていた。また、日本経済新聞中国語電子版25日付は、寄稿文は孟晩舟氏が昨年9月シンガポールで行った講演をまとめたものだ報道した。
孟晩舟氏は寄稿のなかで、昨年12月1日対イラン経済制裁に違反した疑いがあるとして、米政府の要請を受けたカナダ政府に逮捕されたことに触れていない。
・英米各大学などもファーウェイを排除
いっぽう、ファーウェイから資金提供を受けた大学は同社との関係を問題視している。英メディアによると、同国名門のオックスフォード大学は17日、安全保障上の懸念から、ファーウェイからの資金提供を受け入れない方針を示した。
また、同国のチャールズ皇太子が創設した慈善団体「プリンス・トラスト(Prince’s Trust)」も、ファーウェイからの寄付を受け取らないと決めた。
米の各大学でも、ファーウェイ離れを加速させている。
ロイター通信24日付によると、米カリフォルニア大学バークレー校では、ファーウェイのビデオ会議システムが撤去された。同大アーバイン校も中国製造の音声動画設備を撤去している。ウィスコンシン大学、テキサス大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校とデービス校など7つの大学は、中国製通信機器の利用の見直しを検討しているという。
昨年、トランプ米政権が導入した国防権限法(NDAA)は、連邦政府からの資金を取得している大学などの機関が、ファーウェイや、中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)の通信設備や音声・ネット設備などを利用した場合、連邦政府の資金拠出の対象から外されると定めた。各大学の対応は、NDAAへの抵触を避けたい狙いだとみられる。
孟晩舟氏は投稿で、技術開発研究におけるファーウェイの貢献を強調し、こういった動きへの抗弁だとみられる。
米ジョージ・メイソン大学アントニン・スカリア・ロースクールの国家安全研究所(National Security Institute)の研究員2人は24日、共同研究報告を発表し、ファーウェイとZTEについてあらためて警鐘を鳴らした。
同研究所のアンディー・カイザー(Andy Keiser)氏とブライアン・スミス(Bryan Smith)氏は、次世代通信規格(5G)時代の到来に伴い、ファーウェイとZTEによる米国家安全保障への脅威が増すと強調した。
両氏は米政府に対して、「敵意のある外国からの脅威に対抗するため」、米通商拡大法232条(国防関連)に基づき、ファーウェイとZTEを捜査するうえ、「外国の代理人」に指定すべきだと提案した。
米司法省は28日、ファーウェイと孟晩舟氏を、米国の対イラン制裁に違反する取引に関与した疑いで起訴した。米通信会社から企業秘密を盗んだ罪についても追及した。
(翻訳編集・張哲)
ソース:https://www.epochtimes.jp/2019/01/39710.html
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