コーツ・アジアはシンガポールを中心に、インドネシアやマレーシアに店舗を有し、IT製品、電気製品、家具製品などを販売している。一方ノジマは、東京証券取引所に一部上場しているデジタル家電専門店で、近年急速に店舗を増やし、現在日本国内に850店舗、またインドネシアにも2店舗を展開している。
今回の買収は生産性の向上、知識の共有、そしてより大きな顧客層へのクロスセリングなど、双方にとって大きな利益を及ぼすことになるだろう。
<DIGIMA NEWS編集部の視点>
日本にはノジマ以外にも、ヤマダ電機やビックカメラ、ヨドバシカメラなど大手家電製品店が乱立しており、顧客獲得に向けた競争が激化している。そんな中、ノジマは、東南アジア進出の足掛かりとして、コーツ・アジアと協力しながら事業を進めていくことを選択した。この買収が成立した場合は、株主の声を大切にしながら、コーツ・アジアの戦略的および運営上の課題の改善に向けて取り組んでいく。
近年様々な分野で問題となっている日本の人口減少は、家電市場においても例外ではなく、今後の市場縮小が危惧されている。そのような国内情勢の中、東南アジアへの進出を視野に入れたノジマのシンガポール企業買収計画が、どのような成果をもたらしていくのか、今後の動きに期待したい。