高まるベトナム・アパレル業界の外国投資 CPTPP発効で更に加速
アナリストによると、来年1月のCPTPP施行前にアパレル業界におけるビジネスチャンスの獲得を望む大規模な外国人投資家グループとってベトナムはますます魅力的になっている。
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ドイツに本拠地を置くAmann Group(高品質の縫糸および刺繍糸を製造する世界トップ3製造会社の1つ)は、ベトナム中部のクアンナム省にあるTam Thang工業団地に4万5,000平方メートルの敷地に新工場を建設し、ネットワークを拡大している。
この新施設は、バングラデシュ、中国、インド、インドネシアなどアジア全域の様々な国における既存の工場ネットワークに加えられる。
新工場では、主にアパレルや靴の製造を目的として、年間約2,300トンの縫糸を生産する予定である。プロジェクトの第一段階は来年の7月下旬に開始予定。
スパイダーシルク糸の米国の大手開発者であるKraig Biocraft Laboratories Inc.は、クアンナムの農業協同組合と協力してベトナムで桑の生産量を拡大し、高性能シルクを開発している。
同社は、絹の研究開発(R&D)センターを設立するとともに、国内のスパイダーシルク糸の生産を支えるために約2,500ヘクタールの桑を栽培する計画である。
Kraig Biocraft Laboratoriesによると、ベトナムはスパイダーシルクの商品化への取り組みを拡大するために選出されたという。
繊維・アパレル産業における外国直接投資の拡大によって生み出されたドミノ効果もまた、アパレル業界向けの機械および設備の海外サプライヤーの数の増加をもたらした。
6月、ドイツのC. ILLIES&Co.の一員であり、工業用繊維機械および設備の大手販売代理店でもあるILLIES Vietnamは、紡績分野における製品ラインを拡大したと発表した。同社は現在、Rieter Groupと地元の繊維市場向けに短繊維紡績システム用の機械とスペアパーツを提供している。
2019年第1四半期に、同社はRieter社の機械部品および電気部品の修理センターを開設する予定である。
ベトナム繊維衣料協会(VITAS)副社長のTruong Van Cam氏は、今年まで、VITASは投資機会の探求のため訪越する多くの外国の繊維製品およびアパレル製品製造業者を歓迎していると述べた。同氏は、今後数年間で更なる外国直接投資プロジェクトがベトナムの繊維業界に参入するだろう、と付け加えた。
CPTPPやEU-ベトナム自由貿易協定のような新世代の自由貿易協定(FTA)が発効すれば、アパレル産業への投資が増加し、Rieter社のような機械サプライヤーに大きなチャンスを提供する、とILLIESベトナムの代表は述べた。
VITASの統計によると、昨年末までに外国直接投資の総額約159億米ドルが2,090を超えるベトナムの繊維・アパレル案件に投入された。2018年上半期、同業界は更に28億米ドルの外国直接投資を集めた。
ベトナムは現在、アジアの繊維製品や衣料品の主要輸出国の1つである。ベトナムの繊維・アパレル製品の総輸出は、過去10年間で2007年の77億8,000万米ドルから2017年の310億米ドルに増加した(約3.6倍)。今年、同業界は輸出により350億米ドルの収益を出すだろうと予想されている。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3692.html
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