党トップであるリー・シェンロン書記長（首相）に次ぐポストで、ヘン氏が次期首相に推されることが確定した。
幹部会後の記者会見でヘン氏は、若手幹部からリーダーに選ばれ、受諾したと表明。チャン・チュンシン通産相に補佐役を要請したことを明らかにした。チャン氏は元陸軍司令官で、全国労働組合会議（NTUC）書記長の経験もあり、補完役として適任だという。幹部会でチャン氏は第2書記長補に選ばれた。
ヘン氏は「党を導き、国を統治するのは大変なことで、一人でできるものではない。強力なチームが支えてくれることに勇気づけられる」と第4世代の若手と一丸となって国の運営にあたる意向を示した。
リー首相はフェイスブックへの投稿で「ヘン氏を選んだ若手の選択を支持する」と書き込んだ。
ヘン氏は2016年5月の閣議中に脳卒中で倒れたことがあるが、現在は回復しており、医師からも健康上の問題はないとのお墨付きをもらっている。
ヘン氏は自分の特徴を「開放的で、人の話によく耳を傾けること」としている。しかし、意思決定が必要な場面では断固として決断、行動するという。
ヘン氏はまた「国民の意見を聞くこと以上のことを目指す。意見を出すことを国民に促すだけでなく、地域社会レベル、国家レベルを問わず、国家建設で各人に相応の役割を果たすよう励ます」と述べた。
インドラニー・ラジャ首相府相はヘン氏がチームワークの重要性を取り上げたことに触れ「シンガポールの政治指導者層が、シンガポールの競争相手の国と異なるのは、チームとしての団結力が極めて強いことだ」と語った。