東南アジアでの新規株式公開(IPO) 民営化と外資規制緩和でベトナムが突出
11月15日までの、東南アジアにおける今年の新規株式公開(IPO)件数は135件と、昨年通年の178件を下回っているが、調達した資金の合計は120億Sドル(約9,900億円)相当で、昨年の135億Sドル(約1兆1,140億円)に迫っている。
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ベトナム、タイで大型IPOがあった。シンガポール市場での調達は7億1,500万Sドル(約590億円)だった。
ベトナムでの資金調達は62億Sドル(約5,118億円)で、ビンホームズのIPOが36億Sドル(約2,970億円)、ベトナム・テクノロジカル・アンド・コマーシャルのIPOが12億Sドル(約990億円)の調達だった。額で2位はタイ市場に上場したタイランド・フューチャー・ファンドの18億Sドル(約1,485億円)。タイ市場での資金調達は計32億Sドル(約2,640億円)だった。
ベトナムは国営企業の民営化がIPOをけん引した。また政府は外資出資上限を49%とした規制を撤廃する方針で、IPO手続きの簡素化もあり、資本市場に資金が集まった。
ベトナム市場には、シンガポール政府投資公社(GIC)、フィデリティー、キャピタル・アセット・マネジメントなど有力外国投資家も投資している。
シンガポールでの資金調達は、47億Sドル(約3,880億円)だった昨年通年より86%少ない。昨年の調達額が突出して多かったという事情もある。
企業が国内ではなく、海外市場でIPOを行う例も増えている。東南アジア域外では香港市場がよく利用される。
資金調達額の平均は、国内市場の方が国外市場より多く、またシンガポール企業を例に取れば、今年国内市場に上場した企業の税引き後利益の平均は930万Sドル(約7億6,700万円)、香港に上場した企業の利益は同390万Sドル(約3億2,100万円)だった。
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