商工省(MoIT)の報告によると、ベトナムは今年最初の9カ月間に、海外に225億6,000万米ドル相当の繊維・アパレル製品を輸出したという。
一方、同時期の綿花の輸入総額は30.3%増の24億1,000万米ドル、生地購入総額は前年比13.5%増の93億9,000万米ドルで、糸は34.6%増の17億8,000万米ドルの見込みとなった。
商工省のTran Quoc Khanh副大臣は、繊維・アパレル産業は今年350億米ドルの高収益を得る見込みと話し、「われわれは高い輸出収益を得ていますが、原料がありません」と指摘した。
特に、EVFTAとCPTPPが今年末に施行され関税がゼロになると、ベトナムの繊維・アパレル製品にとって、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアで市場シェアを拡大するチャンスとなる。
だが、この2協定は、糸と生地の原産国に関して高い要件を設定しており、それらを取り扱う際に同産業に障壁をもたらす。繊維産業というのもなかなか込み入っており、最終製品は生産できるだが、原料となると途端にできないからだ。
商工省の上級研究員であるPham Tat Thang氏は、国内の繊維企業は毎年8億メートルの生地を生産でき、総需要の約13%を占めていると話した。これは、毎年52億メートルの生地を輸入しなければならないことを意味する。
Thang氏は、国内の生地でも高品質の製品を作るに値しないと話した。実際、多くの企業は品質を保証するためにその原料の90%以上を輸入しなければならない。
ベトナム繊維協会 (VITAS)のVu Duc Giang会長は、同協会が、繊維・アパレル産業への十分な供給を確保するため、外国からの投資を募っていると述べた。
1月から8月にかけて、繊維・アパレル産業における外国直接投資(FDI)で20億米ドル以上を確保した。それらには、German Sudwolleが投資したダラットの5,000万米ドルの羊毛紡績工場、German Amnn Groupが投資したクアンナム省の1,380万米ドルの縫製工場が含まれる。
国内の企業も、織物と染色に多額の投資をした。Phong Phu International株式会社では、高度な技術がジーンズやカーキの洗浄工程で使用されている。一方、Bao Minh社は最近、ナムディン省に織物工場を建設し、毎年3,500万メートル以上の生地が生産可能であり、そのうち70%が先染めとなる。
Giang氏は、新たな製織会社のおかげで、繊維・アパレル産業は持続可能な発展を確実にするのに十分な原料が確保できると強調した。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3657.html