中でも世界で2番目に携帯電話の利用者が多いインドは、今後スマートフォンアクセサリー市場の大きな成長が期待される有望市場だ。
インドでは、初めてのインターネット接続がスマートフォンという人が多く、中国、韓国、インドの多くのメーカーが低価格なスマートフォン開発に注力している。スマートフォンケースやスピーカーなどの周辺機器やアクセサリーなどの市場はまだまだ成長過程で、約1535億円以上の規模の市場に上ると言われており、同国の携帯電話アクセサリー市場は2023年にかけて、10%以上のCAGR (複合年間成長率) で推移していくと見られている。
このような市場予想を受け、世界各国のスマートフォン周辺機器やアクセサリー販売を手掛ける企業も、インドでの販売網の構築に注目し始めている。中国国内でスマートフォン周辺機器やアクセサリー販売で成功しているWK Lifestyleは、インドのノイダにあるショッピングモールに10月末に初店舗をオープン。今後2年の間にフランチャイズで200店舗をインドで展開する計画だ。
この市場に注目しているのは、WK Lifestyleだけではない。中国でスマートフォンを販売しているXiaomiがインドのShyam Telecom groupと提携し、スマホアクセサリー専門の会社ZMIを設立。モバイルバッテリー、充電器、ワイヤレス充電器、コネクタ、プロジェクター、バッテリー、IOTカメラ、オーディオ製品、スマホ虫(蚊)除けなど50製品を徐々に販売していく予定だ。
<DIGIMA NEWS編集部の視点>
インドのスマートフォンアクセサリー市場では海外企業だけでなく、もちろん国内企業もしのぎを削っている。
しかし海外企業と異なる点は、多くの国内企業がイヤフォンを販売している会社はイヤフォンのみ、バッテリーを販売している会社はバッテリーのみというような販売手法をとっているため、WK LifestyleやZMIはそこに目をつけ、多岐にわたる商品群を販売することで、一ヵ所でスマートフォンの周辺機器を全て揃えることができるというのを強みに展開を狙っている。
今後もインドのスマートフォンや周辺機器市場は、安全で頑丈な最新型アクセサリーの需要増加や、スマートフォンの普及、技術進歩、ワイヤレス接続関連の研究開発 (R&D) の活発化などの要因を受け、日本やアジア各国はもちろん、世界中のメーカーが競争することにより、一層の市場の成長が期待できるだろう。