米中貿易摩擦で中国進出の外資企業に動き カンボジアへの移転を検討
米中貿易戦争の拡大に反応しサプライチェーンの多様化に目を向けているファッション企業にとって、カンボジア王国は今までにないほど魅力的になってきている、と専門家は話す。
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最近では、多くの企業が関税や人件費の高騰を避けるために生産拠点を中国から移転させる計画を公表している。また報道によれば、これら企業の多くがカンボジアにおいて事業活動を拡大しているという。
「人々は当初、この貿易戦争は短期間で収束すると考えていました。現在は、予想よりかなり長引くだろうと気づいています」と、上海に拠点を置く中国市場調査グループのShaun Rein代表取締役はThe Post誌に述べた。
「トランプ大統領が制裁関税導入に本気で取り組んでいると企業が気づいている今、カンボジアには間違いなく中国からより多くの工場が移転してくるでしょう。中国の工場は、ベトナムよりもカンボジアのほうが歓迎されると感じています」とShaun Rein代表取締役は述べた。
トランプ米大統領が500億米ドル相当の中国製品に対し25%の追加関税を賦課して以降、中国は報復的貿易摩擦に陥っている。
トランプ米大統領は、さらに2,000億米ドル相当の中国製品に10~25%の追加関税措置を行うと脅しをかけている。対象製品リストには、ハンドバッグや旅行用品、他の小物品が含まれる。
これら中国製品とは対照的に、スーツケースやハンドバッグのようなカンボジア製旅行用品は、同国製品28品目がアメリカへの特別関税適用対象と認められた2016年7月以降、無税でアメリカ市場へ参入している。
・Steven Maddenの移転
先月のブルームバーグレポートによると、Steven Maddenのようなファッション企業がハンドバッグの生産拠点を中国からカンボジアへ移転しているという。
同社は今年、ハンドバッグ製品の15%をカンボジアで生産する予定だが、来年はこの割合が倍増する見込みだという。
日本のアパレル企業オンワードホールディングスもまた、カンボジアにおける生産ラインの拡大計画を発表した。
また、オンワード社の受託製造業者は現在、60%が中国、10%がカンボジアにあるが、同社の保元道宣代表取締役社長がNikkei Asian Review誌に対し、これらをカンボジアへ移転中だと述べたとされる。
国家最高経済評議会のMey Kalyan上級顧問は、ハンドバッグ生産は仕事の中でもアパレルや履物と比べて高度な技術を必要とするが、カンボジアは新たな生産を受け入れる力があるという考えを示す。
「これは私たちにとって新たなチャンスです。問題は、この新たなチャンスから我々がどうやって最大の利益を得るかです。我が国の労働者たちが新たな生産ラインからより高い収入を得られるよう、私たちがより良い技術・技能、高い生産性を持っていることを保証する必要があります」と彼は述べた。
9月18日、中国の南寧で開催されている中国・アセアン展示会に合わせて、Hun Sen首相が中国企業 6社の経営者らと会談を行った。首相は彼らにカンボジアへの投資を続け、同国の経済成長を支えるよう強く要望した。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3601.html
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