ウーバーの東南アジア業務を吸収したグラブのシンガポールにおける現在のシェアは80~90%。CCCSはグラブに対し、運転手を囲い込む独占契約を交わしてはならないとの条件付きで営業を認めている。
最終決定によると、特定の競争相手(タクシー会社を含まず)のシェアが6カ月連続で30%を超えれば、CCCSはグラブに課している制約を解除する。グラブとウーバーの合併前のウーバーのシェアが30%であったことを考慮した。
シンガポール国立大学(NUS)のヤン・ナン助教授は「グラブが支配的地位にある市場で、別の業者が30%のシェアを確保するのは容易ではない」とCCCS判断に疑問を呈した。
しかしシンガポール参入を計画しているインドネシアのゴー・ジェクは「シンガポールでは競争が重視されていると確信した」とCCCSの判断を歓迎している。
CCCSの決定についてグラブは同日、合併の取り消しを命じられなかったことを歓迎するとの声明を発表した。
ウーバーは3月末、東南アジア業務をグラブに譲渡。見返りにグラブ株式27.5%を得た。