CPIの対象品目から、住宅賃借料と自家用車所有にかかわる経費を除いたコアインフレは前月と同じ1.9%で、2014年8月以来の高水準だった。
CPI構成品目のうち、衣類・履物は2.8%、教育費は2.4%、医療費は2%、食品は1.7%、それぞれ値上がりした。
一方、通信費は1.5%値下がり。住居費(住宅保守・サービス料を含む)・公益料金は0.6%の値下がりだった。
メイバンク・キム・エンのアナリストは、インフレ圧力は弱まるとの見通しを示した。米中貿易紛争はシンガポールにはデフレ要因となるためだという。
人民元の相場が下がれば中国製品が安くなり、また貿易戦争で過剰在庫が第3国に供給される可能性があるためだ。
物価の先行きについて、シンガポール金融管理庁(MAS)と通産省は共同声明で、国際原油価格は高めの水準を維持し、穏やかながら輸入インフレは続き、農産物価格も穏やかな値上がりを続けるとの見通しを示した。通年のコアインフレは1.5~2%を予想している。