シンガポール金融管理庁(MAS)のオン・イエクン理事(教育相)は9月17日、シンガポールで利用されている27種の決済ソリューションのいずれでも利用が可能な統一QRコード「SGQR」の導入を発表した。
国レベルでのQRコードの統一はシンガポールが初めて。オン氏は「シンガポールが全国的にキャッシュレス制度を確立するためのジグソーパズルの最後の数個の小片が埋まった」と述べた。
利用できる決済ソリューションは、ペイナウ、ネッツ(NETS)、グラブペイ、シングテル・ダッシュ、アリペイ(支付宝)、アメックス、ビザ、マスターカード、EZリンクカード、フェイブ、地場大手銀行の決済システム、銀聯など。それぞれに固有のQRコードはすべて廃止され、SGQRに統一される。
これに合わせ、政府は銀行間決済制度の「ファスト」を、グラブやレーザーなど銀行以外の決済業者にも開放する。
政府は昨年11月、SGQRの仕様を公表。参加する27社は自社の決済システムに組み込むための作業を行ってきた。
これまで使用されてきた各社独自のQRコードの廃止作業は中央商業地区(CBD)から始められ、6カ月以内に終わる予定だ。
現在、ショッピングモールでは支払いの70%は現金以外の手段で行われているが、ホーカーセンターでは支払いの70%は現金決済だ。