このCPIは2013年以降で新しいインフレ率算定基準が採用されてから初めての6%台となり、インフレがフィリピンを直撃していることが明らかになった。
特に食品、飲料関係の値上がりは激しくCPIで8.5%となっているが、食卓に直結する生鮮野菜、魚などは実勢販売価格が200%に達していて、エンゲル係数の高い低所得層は日々の生活に打撃を受けている。
また、業者の売り惜しみが問題になっている米のCPIは7.1%で、政府の米管理の不手際から米不足、価格の高止まりが見られる。
同様に税制改革で税額の上がったアルコール、煙草は21.6%、水道光熱、ガソリンなどの燃料費は5.5%とジワジワと上がっている。
地域別を見ると、ルソン島南部ビコール地域が9.0%と最も高く、最も低かったのは中部ルソン地域の3.6%で同じ島でも物価上昇にパラツキがあるのが分かった。
最大の人口を抱えるマニラ首都圏では全国平均を上回る7.0%を記録し、首都圏低所得層に大きな影響を与えている。
こういった状況について経済官庁は『政府はインフレ対策を進めている』と釈明し、貧困家庭に金を支給する、あるいはジプニー運転者に燃料補助費を出すなど小手先の施策しか取れず、批判が高まっている。
こういった、フィリピンのインフレは株や為替レートにも波及し、9月7日の株価は前日比113.56ポイントより急落し7638.71ポイントとなり。続落傾向となった。
ドル対ペソレートも2005年以来13年ぶりの安値を付けた、前日比0.25ペソ安の53.8ペソとなった。
このため、ドゥテルテ政権は国内経済の動きを制御できていないとの見方も流れ、ドゥテルテ自身も健康問題もあって、政権担当意欲を失っているのではとのうがった見方も出ている。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&config=&command=body&no=457