この結果、運行開始は当初予定の26年末から、31年1月1日に4年間ずれ込む。開始の遅れが2年でなく4年になることについて、シンガポール運輸省は、入札のやり直し、追加の技術作業が生じるためと説明した。
工事延期を申し入れたのはマレーシア側で、マレーシア政府は延期に伴い生じる経費として1,500万Sドル(約12億1,500万円)の賠償金をシンガポールに払う。シンガポール側は既に、2,500万Sドル(約20億2,500万円)を同事業に支出している。
コー運輸相は「延期で多くの人が落胆したと思うが、少なくとも先行きが以前より明確になった」とフェイスブックに投稿した。
マレーシアで5月に実施された総選挙で政権交代が起き、HSR事業が停止していた。
マレーシアの行政首都プトラジャヤで行われた調印式後の記者会見でモハメド・アズミン氏は、マレーシア側が最初に3~4年の延期を申し入れ、コー氏から1年の延期なら考慮するとの回答があり、再度の会合で2年とすることで合意したと明らかにした。
コー氏は、4年超ではビジネスモデルも変化し、開発経費も膨らむ可能性があるとアズミン氏に説明し、理解を得たと語った。