これによると、上半期の連結総収入は2049億ペソ(約4300億円)となり、これは前年同期比12%増となった。
純益については前年同期比9%増の181億ペソ(約380億円)となり、増収増益を記録し、右肩上がりの国内経済を反映した結果となった。
中でもSMIC傘下の小売部門『SMリテイル』社は好調で、総売り上げ1450億ペソ(約3045億円)、純益57億ペソ(約120億円)を記録し、共に前年比10%増となり、SMICの業績に貢献した。
SMリテイルは国内各地及び創業者の出身地中国にショッピング・モール内にSMデパート、その他スーパー、コンビニなどを展開し、デパートは1304店、スーパーが245店、コンビニが441店、またアメリカのウォルマートを国内に49店など、国内には合計2149店舗を持つ。
なお、SMIC傘下のモール運営、不動産開発最大手の『SMプライム・ホールディング=SMPH』の同期の連結収入は497億ペソ(約1044億円)で前年同期比15%増となり、純益は16%増の166億ペソ(約349億ペソ)のどちらも増収増益であった。
SMPHはフィリピン国内に70ヶ所、中国大陸に7ヶ所の計77ヶ所を運営していてその収入は同社の58%を占めた。
この他、過熱しているコンドミニアムなどの不動産、住宅事業では23%増の170億ペソ(約357億円)も好調で、その伸び率は前年比23%増となった。
この他同社は事務所用賃貸ビル9棟、会議場4ヶ所、展示会場3ヶ所、ホテル6ヶ所を所有し、何れも個別の業績は好調であった。
こういった好調さは日本をやがて超える人口の多さと、それに対応する消費市場が未整備のため、SMのような巨大な資本が独占するような環境がまだあることや、正規と闇を合わせれば国家予算に近いのではといわれている海外からの堅調な送金が消費を支えていると見られている。
しかし、成長を誇ったGDPもここにきて伸び悩み、あるいは下降している実態が明らかになっていて、アメリカの仕掛けた貿易戦争の影響をモロに受けるフィリピンはジワジワと経済の軋みが発生しているのも事実で、SMグループの一人舞台がいつまで続くか注視されている。
※画像出典元:https://www.sminvestments.com/
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&command=body&no=362&