ロシアのサンクトペテルブルクと北海道が協定を締結 ごみ処理技術に関心
2018年から2022年にかけてのサンクトペテルブルグと北海道の協力発展のロードマップが札幌で調印された。
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サンクトペテルブルグのゲオルギー・ポルタフチェンコ知事と北海道の高橋はるみ知事は、教育、医療、都市環境、観光、文化などの分野における両地域の交流を強化することで合意した。ロシア通信社が伝えた。
・両地域の優れた経験
ポルタフチェンコ知事は、「北海道はその地理的特徴からロシアとは緊密な関係を有している。そこでわたしはその協力関係がサンクトペテルブルグにも拡大されることは必然であると考えている。サンクトペテルブルグは学術、教育、産業、そしてビジネスの巨大な中心地であり、日本のパートナーの興味を引くような優れた専門分野を持っている」と述べた。
さらに知事は「ごみ処理の分野における北海道の取り組みに関心がある。このテーマはサンクトペテルブルグにとって極めて重要なものだ。というのも、一般廃棄物処理場での廃棄をやめたことから、我々は廃棄物を高度に加工する必要がある。この分野における北海道の取り組みはとりわけ興味深い。もう一つ関心があるのは工業用水処理と下水道に関する分野である。ペテルブルグの上下水道はロシアでもっとも質が高いものであるが、それを基礎として我々は水に関する研究を専門とする高等教育機関を創立した。こうした取り組みは日本側にとっても興味深いものだと考えている」とも指摘した。
また知事は日本の自動車部品製造企業に対し、サンクトペテルブルグの自動車工場への進出を呼びかけた。
・信頼関係を築く要素としての学校間交流
さらに知事は教育分野での協力も重要だとし、会談ではサンクトペテルブルグ国立大学と札幌医科大学、サンクトペテルブルグ83番学校と立命館慶祥中学校・高等学校との間で協力協定にも調印したと明らかにした。
ロシア通信社からのインタビューに答えたポルタフチェンコ知事はその中で、「我が市における日本語教育の歴史が、ペテルブルグの歴史そのものと同じ年数であるという興味深い事実がある。1705年から海洋数学学校の生徒たちのために日本語の授業が行われた。最初の教師となったのが大坂出身の商人、伝兵衛であった。ちなみに大阪はすでにほぼ40年にわたってペテルブルグの姉妹都市となっている」と述べた。
一方、高橋はるみ知事はペテルブルグの代表団に対し、北海道大学が研究を進めている無人交通機関の技術における開発を紹介した。
また高橋知事は「文化と観光分野について言えば、まずミハイロフスキーバレエ団のコンサートが開かれることに感謝したい。このコンサートは、ロシアとつながりがある人々、またバレエを学ぶ子どもたちをはじめ、北海道の人々にとってまたとない機会となるだろう。このコンサートが両地域の関係を活性化し、北海道とペテルブルグの距離を縮めるものになるよう願っている」と述べた。
・電子ヴィザと直行便
ポルタフチェンコ知事によれば、2017年、24,500人以上の日本人観光客がペテルブルグを訪れた。知事はこの数はけして少ないものではないが、潜在力に合致したものではないとし、「日本の観光市場にサンクトペテルブルグをさらにアピールするため、多くの国にすでに設置しているペテルブルグの代表部のようなVisit Petersburgオフィスを北海道に開設する可能性について検討している。また秋に予定されている札幌の旅行者とジャーナリストたちのペテルブルグ訪問で、ペテルブルグへの関心がより高まり、観光客の増加が促されることを期待している」と語った。
加えて、知事は「また現在、今はクルーズ船の乗客だけを対象に実施している72時間ビザを飛行機で入国する観光客にも導入していく問題についても検討している。並行して、電子ビザ導入の可能性についても話し合いが進めている。またアジアの複数の大都市への直行便の運行、世界のその他の地域への航空便の増便がこれに拍車をかけることになるだろうと考えている」と述べた。
最後にポルタフチェンコ知事は日本人とペテルブルグ市民に共通するメンタリティーの特徴について指摘し、次のように述べた。「日本では超近代的な技術と伝統文化と、詩的な雰囲気、瞑想的な部分が調和して共存していることは驚くべきことだ。たとえば、日常生活で、高層ビルに住み、ロボットに囲まれている人々が時間を見つけ、公園を訪れ、桜の花を愛でる。豊かな文化的歴史的遺産を持つ大都市ペテルブルグもまた近代性と伝統の融合をどこよりも理解している。このこともまた両地域の協力における成功に寄与することを願っている」。
ロシアNOW/https://jp.rbth.com/business/80746-sankutopeteruburugu-to-hokkaidou
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