フィリピン・在住外国人にも登録義務 国民ID法成立
18歳以上のフィリピン人と在住する外国人に1人ずつ番号を付けて、管理する『国民ID制法』が8月6日、大統領の署名によって実施が決まった。
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このID発行は法が施行されてから1年以内に、指定された統計局事務所や大使館に出頭し、身分証明書を提示して登録を行うとされているが、法案のみが独り歩きしていて、どのように運用するかは10月までに決定すると、早くもボロが出ている。
法案ではIDに登録される項目は国籍、氏名、性別、生年月日、生誕地、住所地で携帯電話などの連絡先は任意であるが、個人情報として最重要である、顔、指紋、虹彩が登録され、国民及び外国人への無用な監視が強化されている。
この法案は『国家による個人情報の支配』と反対論が強く歴代政権では成立できなかったが、独裁、人権無視を強めるドゥテルテ政権になって成立。
その理由として犯罪抑制と政府や企業間の取引が容易になるなどを述べ、現在発行されている公的身分証は30種類以上あり、固有番号を付け統一化することによって簡素化されるとしている。
しかし、これら公的証明書発行は各官庁の利権の場でもあり、思うように統一できるか疑問の声もあり、実施の根底は犯罪対策に名を借りた排除の論理を通していると批判は強い。
そういった批判の中、8月初めに発表された民間調査機関による『国民ID制度』の導入についての世論調査での賛成は73%に上がった。
このID登録と発行だが、膨張する運転者に発行する免許カードが半年から1年も待たされる状態が続いている、事務当局の能力のなさから発行は簡単ではないとの指摘もある。
こういったフィリピンの事務能力に関しては、同じ陸運局関係で登録しても正規のナンバー・プレートが2年以上も出せない状態が続き、新車は自作のプレートを付けて走っているような事態になっている。
このID登録はフィリピンに長期在住する外国人にも適用されるが、現在『AC』と呼ばれる、入国管理局に登録して得るカードが存在していて、出入国の時に提示し、出国時には50ドル相当の支払いを求められているが、このACとの兼ね合いや正規ヴィザを持った短期滞在の外国人への適用など不明な点が多い。
こういった重要なことに対して、在住する自国民を守る立場が課せられている在外公館などのこの制度についての説明はなく、とりわけ在フィリピン日本大使館などは動きは鈍い。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news03&command=body&no=467&
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