産業廃水と食品ごみを処理、再利用する斬新な工場で、今後5年間に土木・機械・電気工事を入札にかける。発注額は合計で50億Sドル(約4,079億円)超になる見通しだ。
使用済みの工業水と食品ごみの両方を処理、リサイクルする工場はシンガポールで初めて。2019年に着工の予定で、23年から段階的に完成し、27年に竣工の予定。
工場では、工場で使用された水を工業用水として再生し、ジュロン島とトゥアスに拠点を置く工場に供給する。使用済み工業水は処理後、海に放出されるのが一般的。
食品ごみは、廃水処理の際に沈積するスラッジと混合され、微生物の力を借りてバイオガスを生成させ、発電に利用する。混合することで有機物の濃度が高まるため、バイオガス発生量を10%増やすことができるという。
工場にはほかに、ソーラーパネルを設置する。また焼却炉で発生する熱を電力に転換し、工場で必要とする電力を自家生産する。余剰分は送電網に供給する。