空腹やそれに伴う試練を経験、分かち合うことで、飢えた人や貧しい人の共感を育むことを目的にしています。
ムスリム(イスラム教徒)は、イスラム教の信仰心を1年で最も強め、飲食を断つだけではなく、喧嘩や悪口、闘争、喫煙、性交渉などあらゆる欲を断ち、自身をより清めようと努めます。
断食をするということ
非イスラム教徒で宗教が生活の中心を占めていない私は、断食というものは非常に過酷だと感じていました。しかし、過酷であればあるほど神からの報いが大きいと考えるため、それは喜びであるそうです。
また、妊婦や病人、高齢者、子供は断食を強いられません。10歳ごろになるとゆっくりと1か月間断食を行う訓練を始めるそうです。
ラマダン中に子供たちの会話を聞いていると、「断食ができたんだ!」と友達に自慢したり、「もう12歳だから、お腹がすいたけれど頑張るよ!」と目を輝かせながら語ったりしていました。断食ができるというのは、彼らにとって大人に近づくことなのだとつくづく感じていました。
また、この断食は宗教儀礼であって、食事量を減らす為ではないため、日没と同時に食べるイフタール(断食明けの食事)は、大量に食べてもよいのです。夜明けまでいわゆる「ドカ食い」OK時間です。夜の2時ぐらいに、シロップ漬けにされたチーズやパイのお菓子をほおばる若者を町でたくさん見ることができるでしょう。
(写真:筆者撮影)フルーツの盛り合わせとラマダン時によく食べられるシロップに漬け込まれたデザート「カターイフ」
ここがポイント!
ムスリムに出会ったら、「ラマダン・カリーム」と声をかけてみてください。これは、ラマダンの時に使われる挨拶で、「恵み多きラマダン月、おめでとうございます」という意味です。きっと相手は、喜んでくれるに違いありません。
そして、ドバイの町中のレストランやローカルなショッピングモールは、日中はほとんどが閉まっていると考えておくべきです。しかし、大型ショッピングモールやホテルなどでは、厳格なパーティションで区切って、食事を提供しているところもあります。また、ムスリムに配慮して、公共の場では飲食、喫煙はNGです。
一見、観光客にとっては魅力的ではなくなるかもしれないドバイですが、様々なイベントやセールが様々なところで開催されています。別の記事にて、次回、ご紹介させていただきます。
ソース:http://www.global-p.com/archives/6061