CPTPPによりベトナムからオーストラリアへのアパレル製品輸出が拡大の見込み
ベトナムからオーストラリアへの繊維・アパレル製品輸出取引高は、包括的および先進的な環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)への署名により、二桁成長となることが予測されている。
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これは5月9日にハノイで行われた研修会で言及された事項である。
この研修会は、ベトナム繊維協会とオーストラリアのIECグループの共催で行われ、ベトナムの繊維・アパレル企業がオーストラリアへの輸出を拡大するための支援策が主な内容であった。
商工省アジア太平洋局副長Nguyễn Phúc Nam氏によれば、現在のベトナム製品のオーストラリア市場シェアは低いものの、ベトナムの繊維・アパレル製品輸出業者にとって、オーストラリアは潜在市場である。
ベトナム繊維協会の副会長兼事務総長Trương Văn Cẩm氏は、オーストラリアへの繊維・アパレル製品輸出の成長率は、現在10%を下回る程度だが、CPTPPへの署名により、成長率は二桁に達すると予想される。
研修会で発表された報告では、CPTPP参加国の2017年繊維・アパレル製品輸入総取引高は530億米ドルを超え、オーストラリアは全体の11.67%を占める62億米ドル以上の取引高で、3番目に大きい輸入市場であった。
ベトナムは2017年に他のCPTPP加盟国への繊維・アパレル製品輸出で48億米ドルを獲得し、市場シェアは9.07%となる。
CPTPPで合意した通り、オーストラリアは協定発効後の3年間は、輸入関税を5%引き下げ、4年目以降はほぼすべての製品の輸入関税を0%とする予定だ。
さらにオーストラリアは、中国よりも低賃金で税金が安いことから、ベトナムでの繊維・アパレル製品調達委託と輸入へ徐々に移行している。
オーストラリアの繊維・アパレル製品輸入取引高は、過去5年間で年間3〜5%の成長であった、とTrương Văn Cẩmは述べた。2017年にオーストラリアは93.2億米ドル分の繊維・アパレル製品を、様々な国から輸入している。ベトナムからオーストラリアへの輸出は1億7300万米ドルで、繊維輸入取引総高のたった1.9%程度である。
オーストラリアの繊維・アパレル製品市場の中国シェアは60%に上るため、ベトナムにとっては厳しい競争となる。
オーストラリアウールマーク・ベトナムの代表Trần Văn Quyền氏は、オーストラリア人消費者の購買力はアメリカやヨーロッパよりも高い、との見解を示している。しかし、オーストラリア企業からの発注は通常少量であり、これは多くのオーストラリア企業がオンライン販売というビジネス形態を取るため、在庫過多を避けるために少量発注となるからである。
ベトナムの大企業は少量発注には関心が少なく、一方、小規模企業はオーストラリアへの輸出を可能とする社会責任資格を有していない。
市場拡大のためには、ベトナム企業は販売促進を強化し、自国の市場特性を理解するために研究を重ねるべきである、とNguyễn Phúc Nam氏は述べている。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3385.html
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