「欧州委」が消費者保護の強化策発表 EU全域で「集団代表訴訟」を促進
欧州委員会は11日、消費者保護の強化策を発表した。企業が違法行為を犯した場合の消費者保護が米国と比べて不十分なことが、フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題を機に浮かび上がったことを受けたもので、EU全域で消費者団体が集団代表訴訟を起こすことができるようにする。
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EUで消費者が企業を相手取って集団訴訟を起こす制度が整備されているのは、一部の国にとどまっている。欧州委の提案は、各国の消費者団体が個々の消費者に代わって、損害賠償や製品の交換、修理などを求める集団代表訴訟を起こす制度を全域で導入するという内容だ。
このほか欧州委は、企業が法令に違反した場合に各国の消費者保護当局が科す罰金を増額することも提案した。このようなケースでの罰金が加盟国によって異なり、低すぎるとの批判が出ていることを受けたもので、当局が当該企業の対象国での年間売上高の4%以上に相当する罰金を科すことができるようにする。各国の判断により、さらに高い水準に設定することも認める。
これらのルール改正は、欧州議会と加盟国による承認を経て実施される。域内の産業界からは、米国のような訴訟が乱発される状況に陥るとして同案に反対する動きが出ている。これに関して欧州委は、法律事務所が利益目的で集団訴訟を率いるケースが多い米国とは異なり、各国で公認されている非営利の消費者団体しか訴訟を起こすことができない点を強調し、こうした懸念に対応できるとしている。
ソース:http://fbc.de/eur/eur5109/
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