批判者を排除する「ドゥテルテ政権」の現状
4月16日、フィリピンで過去27年宣教師として活動する71歳のオーストラリア人修道女が、入管当局に拘束された問題で、ドゥテルテ大統領は『拘束は自分の指示』と認めた。
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また『外国人にはフィリピン国内で政治的な発言や活動できる自由はない』と述べ、『外国人がフィリピンに滞在出来るか、出来ないかは俺が決めること』と強調。
拘束された修道女は同日中に解放されたが、同修道女は1990年代から農民の人権保護や農地改革を訴える活動に関わっていて、ドゥテルテ政権発足以前は問題にされることはなかった。
また、18日には外務長官が『外国人は反対や称賛するような政治活動は一切出来ない』と言明し、ドゥテルテ政権に都合の悪い存在を排除する姿勢を明確に示した。
特にドゥテルテが進める違法薬物容疑者抹殺政策に関しての評価に対しては、神経質になっていて、国際刑事裁判所が『人権侵害』の恐れがあると、ドゥテルテに対して捜査を進める動きを見せると、『入国も捜査も一切認めない』と恫喝。
また、4月15日にはマクタン・セブ空港から入国しようとした欧州議会の主要政党の一つである『欧州社会党』の副幹事長の入国を拒否し、国外退去させる事件が発生した。
これはドゥテルテの違法薬物政策に批判を重ねている欧州諸国の意趣返しと見られ、アメリカ型民主主義国と誇示するフィリピンが中国・北朝鮮並みの批判者を許さない体制に入っているのではないかと危惧されている。
今回の外国人の政治的活動が制限されると国際的NGOや各種NGOそのものの存在が、政権を批判している立場になりかねず、都合の良いNGOだけに選別される可能性があると指摘されている。
また、難民が他の国で窮状を訴えることもドゥテルテ政権には政治活動と見られ、入国も活動の出来ない状態も発生。
ドゥテルテの様な排除の論理は、アメリカのトランプ大統領も同様で、自己の政権に都合の良い層と都合の悪い層との分断化が顕著になり、ファシズム再興の兆候ではないかとの指摘もある。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news01&config=&command=body&no=443
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