趙総裁によると、06年の会社設立以降、帳票とBIダッシュボード開発プラットフォーム「FineReport」などを展開し、BIの領域では12年から中国でトップシェアを維持している。17年の売上高は、2位の企業の約4.5倍にあたる約2億8000万元(47憶7000万円)だった。
顧客数は約7000社で、業種は製造や交通、鉄鋼など多岐にわたり、日系企業の現地拠点も含まれている。今後、日本のほか、韓国、シンガポール、タイ、台湾、米国でも事業を強化することで、18年は4億2000万元の売り上げを目標に掲げる。
日本には15年に進出し、主力製品のFineReportを提供。現在、6社の顧客を抱え、16年の売り上げは200万元だった。趙総裁は「日本で成長するために、18年は日本の担当社員を5人ほど増やして体制を強化する」と説明した。
一方で趙総裁は、「日本と中国は商慣習が異なり、いろいろと考えないといけない」とも言及。中国では直販で製品を提供しているが、日本では、他社と同様にパートナー経由で販売している。そのため、日本での事業展開には「パートナーの存在が欠かせない」と強調した。
ただ、「やみくもにパートナーの数を増やすことはしない」と断言し、パートナーの拡大には慎重を期す方針。18年は日本国内の展示会に積極的に参加するなどして日本企業と直接対話し、考えが合致するパートナーを探すとした。
趙総裁は、「FineReportはダッシュボード上にデータを集約し、状況の確認や分析が簡単にできることが特徴で、これまでに中国で高い信頼を獲得してきた。この強みを生かして、日本での事業も成功に導きたい」と意気込みを語った。
(週刊BCN+ 齋藤秀平)
ソース:https://www.weeklybcn.com/journal/news/detail/20180411_161875.html