金融・経済情報サービス「Wind資訊」によると、10日まで公表された不動産各社の2017年決算報告をまとめたところ、上場63社の総負債額は前年比34%増で、3兆元(約51兆円)を上回った。中国メディア・証券日報が11日報じた。
同報道によると、17年63社の平均負債比率は78.6%だ。16年は76.7%だった。うち18社の負債比率は危険水準の80%を超えたという。負債比率70~80%の企業数は16社。負債比率60~70%は9社。
また、63社のうち35社の債務規模が100億元(約1700億円)を超え、全体の56%を占めた。
債務規模が300億元(約5100億円)を上回った会社の数は19社。債務規模1500億元(約2兆5500億円)以上は4社。なかに、住宅デベロッパー最大手の万科の債務規模は約9787億元(約16兆6379億円)。
債務拡大の主因は、土地価格の高騰と当局の不動産価格抑制政策だという。多くの不動産企業が16年に、土地使用権獲得に莫大な資金を投じた。それと同時に大規模な社債を発行した。16年上半期で中国の住宅価格が高騰していたが、同年9月から当局が不動産抑制を強化したため、住宅販売が落ち込み、資金調達コストも上昇した。
同報道によると、17年末以降当局のデレバレッジ(債務削減)方針で、資金調達難に陥った不動産各社は今、海外向けの社債発行を強化している。また、一部の中小不動産企業は、民間金融で短期融資を受けている。
(翻訳編集・張哲)
ソース:http://www.epochtimes.jp/2018/04/32483.html