Vongsey Vissoth大臣は先週、経済財務省での「カンボジア経済:実績と展望」と題された会合で、労働者の海外出稼ぎを懸念する必要はないとの意見を表明した。
「人口の移動は通常のことだ。労働力は世界を自由に移動する。韓国で働くカンボジア人労働者は1ヶ月に1000ドル以上を稼ぐ。むしろこうした出稼ぎを奨励すべきで、そのための手続きを簡素化しなければいけない」と大臣は述べた。
Vissoth大臣は、カンボジア人労働者は海外で高い賃金を得ることができ、得た賃金をカンボジアに送金するため国内経済に資すると述べた。
「私たちは彼らに出稼ぎをするよう奨励すべきだ。そしてまた、現地では虐待などの事態から彼らの権利を守る必要がある。彼らの帰国後は社会保障で保護するべきだ」とVissoth大臣は述べた。
先月発表された労働省の報告書によると、2017年、カンボジアから9万6338人の労働者が海外へ渡航しており、その数は前年の8万5576人から12.6%上昇した。
渡航先はタイが8万7909人、韓国が5967人、日本が2280人、シンガポールが138人、マレーシアが27人、サウジアラビアが12人、香港が5人となっている。
Ith Samheng労働大臣は、毎年およそ120万人のカンボジア人が海外で働いており、カンボジアに残る家族への送金額は年間20億米ドル近くに達すると述べた。
しかし、Hun Sen首相は、海外で低賃金あるいはカンボジア国内と同等の賃金で働くカンボジア人に対しては、カンボジア国内の労働環境は改善しており、また労働力不足の解消のためにも帰国するよう呼びかけている。
Hun Sen首相は、カンボジアでも労働者の賃金は上昇を続けているが、労働力不足に直面する企業もあると述べた。
「労働力不足に関し、すべての企業に対し、労働者を集める方法はあると指摘したい。より高い賃金とよりよい住居を与えることだ」と首相は述べている。
2017年、縫製労働者の最低賃金は月額153米ドルだったが、2018年1月には170米ドルへと増額された。
労働者の権利保護団体CentralのDy Thehoyaプログラムオフィサーは、4月4日、カンボジア人の海外出稼ぎ奨励に合意しないとの意見を表明した。
これはカンボジア政府が国内で労働者に職を準備することができないことを示しているに過ぎないと彼は話す。
「外国で働くことは労働者自身の選択ではあるが、政府がそれを奨励する必要はない。この意見には賛同できない」と彼は述べた。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3336.html