中国企業が日本の中国進出を調査 変化に富む中国市場に高い技術力で商機
中国・山東省済南市の山東師創情報科技グループ(師創)の李鵬 中・日・韓プロジェクト戦略顧問をはじめとする訪日団が3月12日、BCNを訪れ、情報サービス産業協会(JISA)・国際部グローバルビジネス部会の大須賀正之会長らと情報交換を行った。
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師創は、中国・山東省で産業パークの総合開発、運営、管理を行う産業プラットフォーム会社。サービス貿易分野へと対象事業領域を拡大するのにあわせ、日本企業の技術移転や著作権の譲渡などについて、日本企業の置かれている環境やニーズなどを調査した。
師創では現在、サービス企業を対象とした産業パークの誘致を進めており、自社物件16万m2、政府物件5万m2を取り扱っている。中国企業は大企業を除けば技術的に弱いところも多いが、日本の企業は中小企業レベルでも高い技術力を持っている企業が多い。そうした技術があって、技術移転、特許・著作権の譲渡、企業合併を考えている企業などに働きかけていく。
李 中・日・韓プロジェクト戦略顧問は「中国と日本の間の架け橋となって、日本のいい技術を中国企業のニーズに合わせて発揮できる場所を提供したい」と話す。山東省でも、サービス貿易企業を対象に、6000億元規模のファンドを創設し、サービス貿易を拡大する考えだ。
JISA・国際部グローバルビジネス部会の大須賀正之会長は「日本で中国進出を考えている企業は、スタート時の投資だけでなく、きちんとビジネスが継続できる環境が整備できるかについても関心が高い。また、優れた技術をもっていても、市場に生かすとなると必ずしも得意とはいえない。新しい技術がどんどん市場投入されていく中国は、そういった意味ではとても魅力的なマーケット」と話した。また、「JISAでは、古くから連携しながらも一時期交流が途絶えていたCSIA(中国ソフトウェア産業協会)との交流を今年、再開する。7月にも山東省済南市で再開後の交流イベントを開催することになった。その場でさらに深い話をしたい」と語った。
なお、師創はこの2月10日に公式サイトをリニューアル。日本語でも、同社の事業概要を掲載している。
それによると同社は、産業パークの開発・運営・管理などを取り扱っており、人材、クラウドプラットフォーム、金融、シンクタンク機能など多面的にサービスを提供している。傘下には、サービスアウトソーシング起業サービスセンターの済南西城ソフトウェアサービスを抱える。産業パークに入居する企業に快適で専門で効率のよい運営プラットフォームを作り、国際標準に至る専門化サービスを提供し、各企業の持続可能な発展に貢献する、などとしている。
(BCN・道越一郎)
ソース:https://www.weeklybcn.com/journal/news/detail/20180402_161701.html
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