アフリカのスーパー事情 〜モーリシャス〜
海外に行った際、現地のスーパーを大中いくつか回れば、その国・その場所の生活水準や需要の特徴・トレンドがぼんやりと見えてくる。
今回は、モーリシャスにおけるスーパーマーケットに関してご紹介したい。
(「アフリカのスーパー事情 〜タンザニア・ウガンダ・ザンビア〜」はこちら)
モーリシャスといえば、世界銀行の発表する「Doing Business 2018」でアフリカ第一位(世界25位)、1人当たりGDPでもアフリカ第一位(100万円/年以上)という、ビジネス先進国として注目を集める国である。
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毎回同様ではあるが、まずはスーパーの種類を押さえたい。
一つ目は、非常に大きく家電や衣料品、小型農機具など幅広く取扱う「ハイパーマーケット」。
二つ目は、食料品に加え衣料品なども少量で扱う中堅スーパー。
最後に、アフリカに無数にある個人商店「キオスク」。
加えて、行商や手売りで販売をする人達がおり、渋滞を利用して手売りしている。
今回ご紹介するのは、主にハイパーマーケットだ。
素直な感想としては、とても大きく、綺麗だ。
コストコやSEIYUなどの大型スーパーと比較しても、規模に遜色はない。
Loans-Cash.Net品揃えの特徴として挙げられるのは、嗜好品の多さ。
主に種類およびタバコだ。
種類では、特にワインの量が多い。
ワインの 生産地として有名な南アフリカから近いことや、旧主国がフランスであったことが一因となっている。
他にも、アルコール度数の強いものが多く、日本で人気のカクテルのような低アルコール飲料は少ない。
ワインも充実していたが、チーズのバラエティも豊かで、値段も様々。
チーズの販売面積も広い。
実に豊富な品揃えだ。
タバコは、Marlboroなど日本でも良く知られるメーカーの品物が販売されている。
街を歩けば、喫煙率が高い。
現地の学生曰く、「誰もタバコをやめようともしないから、日本と同様、税率がタバコだけ異常に高い」とのこと。
次に、魚介類について。
魚コーナーは狭く、生鮮品として売られているものは少ない。
代わりに、冷凍の商品が大半を占めている。
モーリシャスは日本と同じ島国であり、このスーパーは海岸から徒歩数分の位置にある。
しかしながら、なぜ生鮮魚介類の陳列が少ないのか?
それは、モーリシャスの経済水域で収穫された魚介類のほとんどが、ヨーロッパ、特にイギリスやフランスに輸出されていることによる。
一方、それらヨーロッパから加工品、冷凍品を輸入している。
結果、物価が高くなっている。
(参照:外務省ウェブサイト)
次に、肉コーナーにいってみよう。
こちらも冷凍品がほとんどだが、チキンが多く、ビーフも売られている。
豚は、ハムなどの加工品は売られている一方、生鮮食品としては販売されていなかった。
モーリシャスの宗教分布は、外務省公表データによると、
「ヒンズー教(52%),キリスト教(30%),イスラム教(17%),仏教(0.7%)」
という混在した形となっている。
ヒンズー教徒向けにチキン、ムスリム対応でチキンまたはビーフ、といった考慮が見て取れる。
宗教の側面から、総じてチキン需要が高いと伺える。
次に小物家電に移ろう。
やはり、フランスやイギリスなどのヨーロッパ系メーカーのものが多い。
日本からは、パナソニックのアイロン。
また、お菓子類でも、日本製品を確認出来た。
こちら、グリコのポッキー。
他にも、味の素製品やS&Bのワサビも販売されている。
このショッピングモールの特徴として、家電用品の小売店が多くテナント入りしている点が挙げられる。
中でも、スマホや音楽機器の販売店が多い。
こちら、アップルの直営店。
こちらはSamsungの直営店。
他にも、コスメショップなどが入っている。
モーリシャスに限らず、アフリカでは、所得水準よりだいぶ高いコスメ需要が特徴と言える。
美容への関心、意識が高い。
買い物客は、現地の人がメインだが、彼らだけではない。
そう、モーリシャスの大事な外貨獲得源である、観光客だ。
ビーチから近いこともあり、観光客も日焼け止めなどを求めていた。
********
モーリシャスのスーパーを見て感じること。
それは、モーリシャスの所得水準の高さだ。
物価も日本と比べても遜色はなく、嗜好品である煙草も吸う人が多く、酒も種類が多い。
嗜好品の購入余力がある人が多く存在していることを示す。
スーパーの二階部分には、ビジネスマン向けの区画があり、最新のラップトップが並んでいた。
車も右ハンドルであるため、日本車のシェアが感覚ベースで7〜8割以上である。
現地人に、「日本といえば何をイメージする?」と聞いてみると、ほとんどの人が「car」か「TOYOTA」とこたえる。
日本の自動車産業のプレゼンスの高さは、モーリシャスでも実感することが出来る。
培われた信頼を基にした日本企業の進出、販路開拓余地は、十分にあると感じている。
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