TlcomのパートナーであるパネリストのIdo Sumだ。
以前、アフリカでの投資のためにUS$40million(約42億円)の調達に成功している。
http://disrupt-africa.com/2017/06/tlcom-raises-40m-africa-tech-fund/
Sum氏は、
「スタートアップは、そもそも資金調達をすべきかどうか?の決断をしなければならない。」
「全ての会社がVCの資金が必要なわけではない。資金調達をせずとも、優良企業は生まれる。資金調達すべきかどうかは、創設者の決断に委ねられている。」
と指南する。
http://mirziamov.ru/zaym-bez-otkaza/IFC VC Operationを率いるWale Ayeni氏も、
「一番良い資金調達方法は顧客から資金を獲得することである。その方法で資金調達をせず大きなビジネスを作り上げた人々が実際にいる。」
と語っている。
Ayeni氏は、
「マスマーケットであるミドルクラス層の所得はまだまだ低く、人口の25%のみがインターネットに接続出来る状態である。この様な現状のアフリカのマーケットを、どのように攻略すべき?をよくよく考えることだ。一方で、マスマーケットの力も確かなので、このことをよく理解する必要がある。」
と語っている。
投資家にアプローチし資金を確保する場合、スタートアップは、通常であれば資金の確保に長い時間がかかるということを知る必要がある。
AHL Venture PartnersのパートナーであるPeterson氏は、
「スタートアップは、内情に通じている人の同行の下で資金調達の全てのプロセスに入り込み、資金獲得をしなければならない。そして、スタートアップの創業者は、自社のビジネスのスキームと、リスクを理解してくれる投資家を見つけるべきだ。」と語った。
Peterson氏は、
「アフリカのスタートアップ市場は可能性に溢れており、投資家はより高い価値を見出すだろう。
アフリカ市場は信じられないほどの急成長を遂げている。私たちは、まだスタートラインにいて、これから加速のフェーズに乗り出す。」とも語っている。
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以上のコメントを纏めると、次の5点に集約出来る。
1、そもそも資金調達すべきか、を意思決定するべし
→当然ながら、一番良い資金調達方法は、顧客から資金を獲得すること。
→すなわち、メインとなる事業での営業キャッシュで事業継続出来る様にすることである。
2、アフリカ市場の現状をよく理解し、アフリカ市場を攻略する戦略を立てるべし
→それにより、営業キャッシュにより事業を継続出来る基盤を構築する。
→マスマーケットであるミドルクラス層の所得はまだまだ低く、人口の25%のみがインターネットに接続出来る状態
(投資家にアプローチし資金調達することを決めた場合)
3、長い時間がかかることを前提とするべし
→資金調達を前提とした事業計画のみでなく、資金がない期間の計画も立案すべし
→初期投資を抑え、資金調達の長いプロセスに耐える。投資を回収できたら、ミドルリスクミドルリターンのビジネスに成長させる
4、スタートアップは、資金調達に詳しい人の協力の下で資金調達を試みるべし
5、スタートアップは、自社のビジネスのスキームとリスクをよく理解してくれる投資家を見つけるべし
資金調達の有無に関わらず、いずれにせよ最終的には独り立ち出来る事業計画をつくり、その実現可能性を高めていくことが、スタートアップの基本的な姿勢と言える。