富士通は地域内の多様なニーズおよび産業を対象にアジアでの事業拡大を計画している。シンガポールで最先端の情報技術と物流サービスの開発を目指す同社は、これに対し30名の従業員を配置する予定だ。同社はまた、交通や少子化などの問題に直面している同国において、ITベースの社会インフラが商機になると見込んでいる。
さらに富士通は、今年4月から2年にわたる配送トラック展開のテストを開始する予定もあり、同プロジェクトは同国の情報通信開発庁(ICM)およびその他機関と共同で行われる。同テストでは、指定された10のショッピングモールにおいて、複数の運送会社に対し最も効率的な配送スケジュールを見出すことを目的としている。
東南アジアの中でIoT市場が盛んなシンガポールは、昨今3つ目の研究施設を同国内に設立した多国籍企業のDELLをはじめとした外国企業の有望な展開先として選ばれており、2020年にはIoTは75億3000万米ドル相当の市場になると推測され、特に製造や物流分野、住宅・商業施設がIoTの恩恵を強く受そうだ。