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雇用者がベトナム国外逃亡で賃金支払回避 本国では2例目

 
旧正月を目前に、韓国系の雇用主が1月分の賃金を支払うことなくベトナム国外に逃亡した事を受け、Texwell Vina社の労働者は膠着状態に陥っていた。
 
それに伴い、南部ドンナイ省の関係当局は地元繊維工場の労働者約2000人の利権保護の手配を行なっていたのだ。
 
規定に従ってTexwell Vinaとの契約を終了し、他の会社にそれを適用させることが労働者を救うことになるだろうと、月曜に開催された省内の人民委員会との会議にてドンナイ省労働組合は説明した。
 
「15の企業が労働者の受け入れに合意しました。明日の朝、人事担当者達がTexwell Vinaに来社し、申請を受理する予定です。」と組合長は述べた。
 
先月初め、Trang Bom地区、Bau Xeo工業ゾーンにあるのTexwell Vina工場の周りに、賃金の支払いを求める数百もの労働者が数日間に渡って集会を行ったことにより、危機状況にある労働者が新聞の見出しを飾った。抗議者達は省の関連当局に対し、労働者の未払い給与の半分に充当する70億ベトナムドン(30万8000米ドル)を支払う様要請した。労働者はそれを持って故郷に帰り、旧正月(テト)を祝うことができる。
 
しかしながら工場の経営者は旧正月が終わった後もベトナム国内に戻ることはなく、ホーチミン市内にある韓国領事館は関連当局に対し、韓国国内にある工場の親会社が同じく閉鎖されていることを説明した。
 
テトを目前にして、労働者に対するホリデー・ボーナスの支払いを避けるために雇用者がベトナム国外に逃亡するというケースは、南部の工業ゾーンではこれが初めてではない。今年初頭、サイゴンの繊維会社では韓国人経営者が姿を消した事を受け、600人以上の労働者が賃金を求めて1週間以上もストライキを行った。
 
ホーチミン市労働連盟によると、2018年1月時点で、少なくとも5つの事業が約900名の労働者に対する2017年以降の賃金・社会保険料を未支払い状態であり、こうした労働者はお金が足りないことから2月16日から始まった旧正月(テト)を祝うことができない状態であるという。
 
それ以外にも200のビジネスで昨年の経営状態が厳しく、休日ボーナスを支払うのが難しいかもしれないという。
 
2017年、ベトナム経済は過去10年で最高となる6.8%の成長率を見せたが、それが全ての人に利益をもたらしたわけではない。
 
昨年ベトナムでは最低賃金が月額375万ベトナムドンに引き上げられたが、対前年比7.3%増と記録上最も低い引き上げ率にとどまっている。2018年半ばより、さらに6.5%の引き上げを行う事を政府は承認している。
 
ベトナム労働者・労働組合研究所が昨年、2600人の労働者に対し調査を行ったところ、その3分の1が現状の賃金では暮らしていくことができないと回答しており、また12%が基本的な出費を賄うことができないため残業せざるを得ないと回答していたと言う。
 
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3288.html