北京政府は昨年以来大気汚染への対策を始めており、排出量を減少させるフィルターの市場は、日本の素材メーカーにとって大きなビジネスチャンスとなっている。また、帝人株式会社は最初のエアフィルターを開発し、鉄鋼およびセメントメーカーなどの中国企業への販売も開始した。
さらに電気自動車に対する同国の支持は、銅やリチウムの需要を促進する傾向にあり、資本投資の増加を狙う大手鉱山企業たちも注目している
また中国は、石炭から天然ガスへの切り替えにも取り組んでおり、同国の液化天然ガス(LNG)輸入は2017年だけでも約50%増加している。
<DIGIMA NEWS編集部の視点>
例えば、日本の旭化成は、中国国内で製造・販売する共同事業化に向け、現地の中国藍星(集団)と合弁契約を結んでおり、今年度のアクリル繊維基材製造工場の稼働率が大幅に上昇すると見込んでいる。
そもそも中国では去年から数カ月にわたって新しい環境基準を満たしていない数万の工場を閉鎖するなど、かつてない勢いで汚染対策に取り組んでいる。これは日本の化学メーカーの生産力を上げる大きなチャンスであることは言うまでもない。