2017年は東欧・中央アジア地域の主要経済国であるロシアとトルコが好調だった。ロシアは原油価格の安定や金融政策の奏功、インフレ減速を背景に2年連続の景気後退から抜け出し、1.7%のプラス成長に転換した。
トルコは景気刺激策に加え、欧州連合(EU)の需要拡大や通貨リラ安で輸出が増加し、成長率が前年の3.2%から6.7%へ急上昇した。
中欧経済は西欧への輸出拡大や、消費の伸び、堅固な労働市場、景気刺激策などを追い風に成長を確保した。
カザフスタンはカシャガン油田の増産を力に、成長率を前年の1.1%から3.7%へ伸ばした。
18年の見通しをみると、トルコは景気刺激策の効果が薄れ、3.5%の成長にとどまる。中欧はEUの景気減速で輸出に影響が出そうだ。ポーランドの成長率は17年の4.5%から4%に低下、ハンガリーも3.9%から3.8%とわずかながら低下する。
一方、ロシアは原油安への対応が済み、今年も1.7%の成長が見込まれる。原油増産の効果が薄れるカザフスタンは2.6%のプラス、ウクライナは17年の2%から3.5%へ成長が加速する。
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