多くのファッションブランドがベトナムに進出し、ベトナムの若者の間で「ファストファッション」ブームを作り上げた。9月初旬には、スウェーデンのブランドH&Mがホーチミン市にオープンした。その前にはすでにスペインのZaraがハノイとホーチミン市でそれぞれ店舗をオープンしている。
ホーチミン市のZara1号店では、開店当日に55億ベトナム・ドンというZaraの海外店舗でも最高レベルの売り上げを記録した。
ベトナムでのZaraの成功により、Zara Bershka、Stradivarius、Massimo Dutti、Oyshoを擁するInditexは他ブランドのベトナム進出を検討している。
日本のStripe InternaionalがベトナムのNEMの買収を検討しているというニュースも話題となった。NEMのNguyen Tiep PR部長は、Stripeの資本参加にむけて交渉を進めていることを認めている。
ベトナムへの海外ブランドの進出は関税が廃止された2015年はじめから本格化した。ある報道によるとベトナムにはすでに200もの海外ファッションブランドが進出しているという。海外ブランドが次々に進出していることはベトナムが非常に魅力的な市場であることの証左だとTiep氏は話す。
ベトナム繊維公団は、国内の縫製製品の市場規模は45億米ドル、成長率は年率20%と推定している。
ベトナム人は毎年衣類に100兆ベトナム・ドンを支出している。Nielsenの報告書では、衣類はベトナム人の支出の優先順位において食料と貯蓄に次いで3番目とされている。
市場は大きく将来有望ではあるものの、国内のファッションブランドは苦境に立っている。
Ninomaxx、Blue Exchange、Viet Thy、Foci、Sifa、PT 2000、Sea Collection、Dan Chauなどかつて数十から数百の店舗を持っていた著名ブランドも、店舗数を減らしている。
海外ブランドの脅威を感じ始めたNinomaxxは2013年、ワンストップ型のNinomaxx Conceptとして店舗モデルを転換し、会社の再構築を行なった。
Minomaxxの当時のNguen Huu Phung会長は、製品、流通、顧客サービスと労働力の面での改革が必要だったと話している。
しかし、そうした努力にも関わらず、業界アナリストはNinomaxxの復活は難しいと見ている。Ninomaxxの店舗数はかつての200店舗から60店舗まで縮小した。
ZaraとH&Mの登場で、若い世代でファストファッションはさらに拡大している。ユニクロも近い将来ベトナムに進出する予定である。
しかし、ベトナムのファッションブランドはまだ独自の顧客層があると考えている。An PhuocのNguyen Thi Dien氏は、海外のファーストファッションブランドは若い世代をターゲットにしているが、An Phuocは中年男性をターゲットとしていると話す。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3212.html