香港各紙によると、着工時は2016年末に開通する見込みだった港珠澳大橋は昨年末にようやく開通の条件が整ったが、正式な開通日はまだ発表されていない。
消息筋が明らかにした開通時期は今年第2四半期の後期、すなわち5~6月。すでに主橋、海底トンネル、東西2つの人工島の土木工程は完成し、通信・照明系統などの交通工程が進められている。
開通日は3地の税関・出入境管理所の工事や越境救援措置、車両・人員の越境措置の詳細協議の進ちょく状況によって決まる。このため最終的に開通日が決まるのは主橋などの検査が完了する2月初め以降で、中央政府から発表されるという。
珠海市とマカオの税関・出入境管理所の工事進ちょく状況は理想的だが、香港側は人工島の整地が終わっていないため多くの建物が完成していない模様だ。
<DIGIMA NEWS編集部の視点>
港珠澳大橋とは、香港のランタオ島→中国・広東省珠海市→マカオの3つの拠点を結ぶ大型海上自動車道。その海上橋としての長さも世界最長クラスで全長35km(中央部分は、大型船舶の航路を確保する目的から6.7kmの海底トンネルとなっている)。
この港珠澳大橋が開通することで、珠海~香港間の移動時間は、現在の水路での約1時間、陸路では3時間以上かかるのが、約30分以内へと短縮される予定だ。つまり、中国経済にとっての重要基点である、香港のランタオ島→中国・広東省珠海市→マカオの移動距離が大きく縮まることとなる。
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