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凸版印刷、アユタヤの日本人村をVRで推定復元

 
凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、さまざまな文化遺産をデジタルで再現し、地域の人々が誇りを持てる観光資源として活用できる「デジタル文化財」の提供を推進しています。
このたび、泰日協会(所在地:タイ・バンコク、会長:Kalin Sarasin)が推進する「日本人村VR復元プロジェクト」にて、タイ王国アユタヤ県にある「日本人村」を、バーチャルリアリティ(VR)技術を活用して往時の姿に推定復元、現地で楽しめる新しい観光体験を実現しました。
制作したVRコンテンツは、凸版印刷が提供する全地球測位システム(GPS)に連動した体験型VR観光アプリ「ストリートミュージアム」初の海外史跡として、2017年12月1日より配信を開始しました。また、日本人村施設内では、朱印船貿易を通じた日本とタイの歴史的つながりを紹介したVR映像が上映されます。
 
■ 制作したコンテンツについて
17世紀、アユタヤ王朝全盛の時代に日本との貿易を行うためにアユタヤ王朝と日本人で作った拠点「日本人村」の往時の街並みや港の貿易船などを高精細CGにより推定復元したものです。
 
・ストリートミュージアム
GPSと連動し、その場所にあった当時の日本人村の風景が360度のパノラマVRとしてタブレットやスマートフォンに表示されます。現在の日本人村跡と推定復元した往時の姿とを見比べたり、音声による解説で理解を深めたりすることができます。また、多くの観光客が楽しめるよう、言語は日本語・英語・タイ語の3か国語に対応しています。また、現地での体験を自宅に持ち帰り再度鑑賞できるよう、凸版印刷が開発した紙製ゴーグル「VRscope®」がお土産品として提供されます。
 
・VR映像
アユタヤ史研究の大家である歴史学者チャーンウィット・カセートシリ博士の監修の元、日本とタイに残る貴重な歴史資料をリサーチして制作しました。往時の日本人村の様子や朱印船貿易を通じた日本とタイの歴史的つながり、さらにタイとの修交に貢献した山田長政について、VRならではの臨場感のある映像で紹介しています。
 
凸版印刷、アユタヤの日本人村をVRで推定復元
チャオプラヤ川に浮かぶ朱印船とシャム船
 
■日本人村VR復元プロジェクト
泰日協会が「泰日修好130周年記念事業」の一環として推進する「日本人村リニューアルプロジェクト」の1つです。
 
■ストリートミュージアム
「ストリートミュージアム」は、凸版印刷が開発・提供する、過去だけではなく未来都市などを自由にタイムトリップできるVR技術を活用した新しい観光体験サービスです。凸版印刷が長年培ったCGやVRの表現技術を核に、コンテンツの企画・制作から、配信、閲覧アプリケーションの開発まで、ワンストップでサポートします。また、凸版印刷独自の情報管理・配信サーバ、閲覧アプリケーションを基盤とし、他の観光アプリなどとも連携できる共通のインターフェースも提供します。共通基盤を活用することで開発コストを大幅に削減できるだけではなく、ユーザの利用負荷を軽減できます。これまでに福岡城や肥前名護屋城(佐賀県)、駿府城(静岡県)でのガイドツアーや、三内丸山遺跡(青森県)のタブレット端末によるITガイドシステム、富岡製糸場(群馬県)のCG映像ガイドツアーなどに多数採用されています。
また、全国の史跡コンテンツを1つのアプリとして集約し、回遊機能を搭載した「ストリートミュージアムアプリ」には、江戸城をはじめとした10コンテンツを収載しています(2017年11月現在)。
http://www.toppan.co.jp/solution/service/streetmuseum.html
 
ソース:http://www.thaich.net/news/20171218ay.htm