この調査は海外事業に実績のある製造業企業の海外事業展開の現況や課題、今後の展望を把握するために1989年から実施されている。
2017年度は7月から9月にかけて日本企業1001社を対象に行われ、有効回答数は602社、有効回答率60.1%となった。
これによると、経済成長がアセアン域内で順調と見られ、バブルに入っていると指摘されるフィリピンは日本の製造業企業にとってはそれほど人気は高くなく、2015年、2016年に引き続いて今年度も8位となった。
1位は人件費高騰など問題の多い中国が昨年2位から返り咲き、昨年1位であったインドと入れ替わった。
アセアン域内で1番人気の高い国はヴェトナムで昨年より1ランク上げた3位に入り、4位に昨年5位であったタイが入った。
それに続いてインドネシアが昨年3位から5位へ陥落したタイに抜かれている。
最近、人気の高いミャンマーがフィリピンに次いで9位に入ったが、両国は昨年と同じ順位でブームといわれているほど日本の製造企業には買われていないのが分かる。
この他、マレーシアが昨年11位から12位へ後退し、シンガポールも12位から14位へ、台湾昨年13位から14位へ、カンボジアが17位から20位と何れも順位を下げていて、アセアン域内の製造企業の海外進出人気度は全体に停滞、一服感が強い。
こういった中、アメリカが1つ順位を上げた6位に入り、カナダも29位から18位へと大きく順位を上げ、北米への回帰現象が伺える。
この他、国内経済の低迷が指摘されている韓国が、逆に日本の製造業企業には魅力が出たのか、昨年の16位から10位へと大きく躍進した。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=340