ベトナムのeコマース市場の将来は明るい【Shopee VN ディレクターインタビュー(後編)】
オンラインショッピングプラットフォームのShopeeは最近、その親会社であるSea Limited社がニューヨーク証券取引所に上場したことを発表した。ベトナムニュース紙ではShopee VietnamのPine Kyawマネージングディレクターにインタビューし、ニューヨーク証券取引所上場およびベトナムにおける開発計画について聞いた。
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(前編より)
インターネットやスマートフォンの普及率が米国や中国に比べてまだまだ低い東南アジアにおいて、Shopeeのビジネスはどのような状況にありますか?またこの地域におけるベトナム市場の貢献度はどの程度でしょうか?
中国はeコマース向けビジネスであるため、少し例外的です。この地域の中でベトナムは、インターネットと携帯電話の普及率が高い国の一つですが、ベトナムのオンライン小売売上高は、総小売売上高の3%にしか過ぎません。世界平均では約7%、中国は約14%です。従って明らかに、ベトナム市場には多くの可能性があります。
またベトナムには、豊富な若年層、消費水準の上昇、スマートフォンやインターネットの普及など、成長の素地があります。こうした要素を考慮すると、eコマースはベトナムにおいて間違いなく非常に有望な業界なのです。
貴社では2018年について、どのようなプランを立てていますか? 貴社では零細、中小企業からなるサイトの販売者をどのようにサポートしていく予定でいますか?
来年我々は多くの改善を行うつもりでいます。例えば売り手サイドで言うと、売り手が自力で、そしてより効率的に我々の提供するツールを利用できるようにすることがその一つです。具体的に我々は、売り手が有料広告を出せるようにしようとしています。また、ベトナムには実店舗での販売者がまだたくさんいるため、オンライン上にある様々な手順書や資料を見るだけで、eコマースに出店できる方法が分かるプログラムを提供しようと考えています。
買い手サイドからすると、最適な価格と、短納期または適時に商品を受け取ることができるような優れた配送サービスを提供してもらうため、より多くの売り手に参加してもらう必要があります。
我々は率先して、実店舗の販売者にオンラインに出店してもらうよう話をしています。そのために我々がやっていることは、非常に小さな販売者に着目し、そうした販売者を発展させてより大きな売り手に導くことであり、既にそうした取り組みに着手しています。一方で我々が実行しなければならない最も重要な課題は、市場に対してShopeeのようなオンラインショッピングプラットフォームを利用する売り手をどのように獲得するのかを啓蒙していくことです。
来年、売り手が参入するのを支援する一連の手順書とビデオを作成する予定としています。これは、プラットフォームの使い方、売り買いの方法、写真の撮影法、売り手サービスのアップロード方法などを教える必要があるためです。プラットフォーム上で十分に販売できるようにするためには多くのことが必要です。
ベトナムにおけるeコマースは、来年どのようになっていると考えていますか? 市場での新しいトレンドはどのようになっているでしょうか?
私はベトナムにおけるeコマースの将来について非常に肯定的です。今後10年間で驚異的な成長が見られるでしょう。現時点ではオンライン小売売上高の割合はまだ低いですが、スマートフォンの普及、豊富な若年層など、多くの成長素地があるため、市場は急速に発展するでしょう。だから我々はベトナムのeコマース市場について非常に肯定的なのです。
我々は電子決済にも注視しています。ベトナムではCOD(代金引換)払いが非常に活発であり、今後ベトナムでどのような電子決済手段が発展していくかまだ不透明です。消費者行動を変えることは非常に難しく、今のところクレジットカードでの購入率は、まだ非常に低い水準です。クレジットカード決済への移行が起こりつつあるという兆候も見えますが、電子決済やモバイルウォレットへの移行もあり、我々はまだ市場の成り行きを監視している段階です。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3132.html
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