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新車CO2排出量を30年までに3割削減、欧州委が新たな規制案を発表

   
EUでは08年、15年までに乗用車のCO2排出量を走行1キロメートル当たり平均130グラム以下とする規制を導入。14年には21年までに同95グラム以下に抑えることをメーカーに義務づける規制案が採択された。
   
新たな規制案によると、各メーカーは販売台数や取り扱い車種に応じて設定された現行の規制値(走行1キロメートル当たり平均95グラム)から、CO2排出量をそれぞれ3割削減することが求められる。欧州委は30年を達成期限とする目標に加え、25年までに21年比で平均15%削減という中間目標も設定した。達成できなかった場合、メーカーはEU市場における年間の新車販売台数に応じ、1グラムの超過につき1台当たり95ユーロの制裁金を支払わなければならない。
   
規制案にはこのほか、EVをはじめとする環境対応車の販売奨励策も盛り込まれた。EVや料電池車(FCV)などCO2をまったく排出しない「ゼロエミッション車」と、プラグインハイブリッド車(PHV)など排出量が50グラム以下の車両の販売シェアが25年に15%、30年に30%に達したメーカーは、規制値が緩和される。
   
欧州委のシェフチョビッチ副委員長は記者会見で「世界で最もクリーンで競争力のある自動車が欧州で生産されることが最終目標だ」と強調。カニェテ委員(気候行動・エネルギー担当)も「欧州自動車産業が環境対応車の分野で再び主導権を握ることを期待している」と述べた。
   
これに対し、欧州自動車工業会(ACEA)は新たな規制案について「挑戦的すぎる」と反発している。ヨナー事務局長は「欧州全体で低公害車の普及状況を考えた場合、欧州委の提案は極めて攻撃的と言わざるを得ない」と述べ、既に世界で最も厳しい水準となっている21年時点の規制値からCO2排出量をさらに3割削減する目標の達成は困難との認識を示した。
 
ソース:http://fbc.de/eur/eur4693/