MOLはINAの株式49.1%、クロアチア政府は同44.8%を保有する。経営権はMOLが握るものの、両者間の溝は深まるばかりで、政府は昨年、MOL株を買い戻す可能性に触れたこともある。
セチン社長は談話の中で、争点の一つであるシサク製油所の今後について「MOLが人員削減するというのにも一理あるが、わが社がINAに資本参加すれば近代化投資を実施し、競争力を強化する」とアピールした。
MOLは2013年にワシントンの投資紛争解決国際センター(ICSID)に調停を申請した。政府が2009年のガス買取協定に違反したため、2億6,300万ユーロの損害を被ったと主張している。調停手続きはまだ終わっていない。
一方でクロアチア政府は2014年、国連国際商取引法委員会(UNCITRAL)に提訴し、INAに対するMOLの財産権を取り消すよう求めたが、16年末に政府の主張を退ける決定が下った。政府はこれを不服としてスイス連邦最高裁判所に決定無効を求めたが、9月27日に却下されている。
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