これによるとフィリピンで一番の富豪は、国内小売業最大手のSMや国内最大の銀行BDOなど、有力上場企業を傘下に持つSMグループ総帥の『ヘンリー・シー(92歳)』が純資産額180億ドルで10年連続の1位となった。
第2位は昨年と同じで、SMグループと同じように複合企業体のJGサミット総帥の『エメリトゥス・ゴコンウェイ(90歳)』が入ったが、傘下のセブ・パシフィック航空の業績が伸び悩んで足を引っ張る形となり、前年の68億ドルから55億ドルへ減少した。
3位には前年8位から大きく躍進した『エンリケ・ラソン』で、同氏は港湾業務最大手のICTSIや大型カジノ施設を傘下に持ち、前年の35億ドルから43億ドルへ上昇。
4位はフィリピン航空の実質的オーナーであり、商業銀行などを傘下に持つ『ルシオ・タン』が42億ドルで入った。
フィリピン航空は独占使用しているマニラ国際空港第2ターミナルの使用料を長年に渡って支払っていないのが発覚し、ドゥテルテ大統領から総額60億ペソを支払わないとターミナル使用を止めると通告され、渋々払うことを認めた。
このように歴代政権と結託して政府施設をタダで使っていることは他の大企業、財閥にはたくさんあり氷山の一角と見られている。
以下、5位にアヤラ財閥総帥の『ハイメ・アヤラ』が37億ドル。6位に建設最大手DMCI総帥『ディヴィット・コンスンヒ』36億8千万ドル。
7位にメトロバンク総帥の『ジョージ・テー』が36億ドルと続き、8位にはファースト・フード業界最大手ジョリビーなど、ファースト・フード関連会社を次々に買収している『トニー・カクチョン』が34億ドルで入った。
9位には持ち株会社AGIを傘下に持つ『アンドリュー・タン』が25億ドル、10位に今やビール製造業から脱しインフラ関連に積極的投資を行っているサンミゲル社社長の『ラモン・アン』が23億ドルで入り、中国系経済人の大富豪ぶりが目立つ。
こういった中国系はまともに税金を支払っていないとの指摘もあり、株価を基準とした無意味な大富豪番付ではなく、『納税額ランキング』を作成発表した方が良いのではと、この種の番付に批判が集まっている。
ソース:http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=337