豪政府の情報機関でもっぱら電気通信を担当するAustralian Signals Directorate(ASD)のある管理職は、シドニーでの会議で、「ハッカーは国防プロジェクトなどのデータ30ギガバイトを盗んだ」と発表している。
ASD事故応答のミッチェル・クラーク・マネージャがAustralian Information Security Associationの会議で発言したもので、ASDでは、ハッカーを連続テレビドラマ「Home and Away」中の人物の名をとって、「Alf」と名付けている。また、Australian Cyber Security Centreは、「データは商業的に秘匿を要するものだが、機密には指定されていない」と語っている。
また、クラーク・マネージャは、このデータ盗難事件の背後に外国政府の存在の可能性を否定しなかった。また、盗まれたデータのほとんどが国防関係で、一部はアメリカのUS International Traffic in Arms Regulationsに関係するもので、アメリカの軍用・国防輸出に従事する企業の保安上の信頼性を点検する規制だとしている。
クラーク氏は、「ITARのデータには、F-35統合攻撃戦闘機、C-130輸送機、P-8ポセイドン哨戒機、スマート爆弾のJDAM、豪海軍艦船などの情報がある」としており、ハッカーは犯罪グループかどこかの国の政府が背後にあるハッカー・グループかも知れず、中国系ハッカーがよく使うチャイナ・チョッパーというハッキング・ツールを使っている」と語っている。
国防省の請負業者は、社員50人の小さな航空宇宙エンジニアリング企業で、ITスタッフは入社9か月の社員1人しかおらず、「ハッカーは何の苦もなく会社のコンピュータに入り込めたはずだ」と語っており、さらに、「ASDも職員は減っており、仕事量は増えるばかりだ」と語っている。
ソース:http://nichigopress.jp/ausnews/news_affair/151402/
(参照)Hacker codenamed in honour of ‘Alf’ from Home and Away stole sensitive data about Australian military projects