ベトナム繊維協会(Vitas)のVu Duc Giang会長によると、ベトナム繊維・アパレル産業の2017年の輸出売上高は305億米ドルとなる見込みで、そのうちアメリカ市場が占める割合は全体の約51%となるという。
2017年1月-8月の期間、繊維・アパレル製品の輸出は安定した成長を見せ、輸出高は対前年同時期9.9%増となる198億米ドルとなった。
現在、繊維・アパレル製品の対米輸出が産業最大のシェアを占めており、輸出市場シェアの約51%となっている。
しかしながら、ベトナムもアメリカから紡績工業向けの綿を輸入しており、 総需要の60%を占めている。近年、ベトナムにおける綿の栽培地は総需要のわずか0.04%にまで狭まっているが、アメリカの綿は不純物が少なく、厳格な製造過程を経ているため、ベトナムでは紡績に最もふさわしいと考えられている
アメリカの綿市場にベトナムの繊維・アパレル産業が有利な条件でアプローチできるよう、9月中旬、ベトナム繊維協会(Vitas)と米国際綿花評議会(CCI)はホーチミン市にてコットンデーを開催した。
このイベントは、アメリカ政府に対してベトナムの紡績・繊維・アパレル産業の支援政策を提案する前に、アメリカ企業がベトナム繊維・アパレル産業の可能性と重要性を査定するチャンスとなるとGiang氏は述べた。
そのうち最も重要なのは、綿保税蔵置場のホーチミン市及びハイフォンにおける設置推薦である。これにより、ベトナム紡績企業がアメリカの綿製品を購買しやすくなり、購入までに要する時間と経済的な負担を軽減することができる。
コットンデー2017はベトナム縫製産業とアメリカ綿産業の架け橋となり、アメリカへの輸出経験がないベトナムのファッションブランドやビジネスがアメリカの企業やバイヤーと提携する機会を探るための場を作り出すとGiang氏は述べた。
ベトナム繊維協会(Vitas)によると、2005年には15万トンであったべトナムの綿輸入量10年間で急増し、2016年には120万トンとなった。アメリカの綿はその内の大きな割合を占めている。
2017年1月-7月の期間のベトナムの綿輸入量は14.7億米ドル相当となる80万8000トンであり、量は32.6%、額は58%増加した。
アメリカは市場シェアの60%を占め、ベトナムにおけるアメリカ綿の重要な節目となった。
アメリカに対するベトナムのアパレル輸出の道を開き、顧客が品質の高い製品であることを認識できるよう、CCIはHoa Tho Textile、Dong Xuan Knitting、Phu Cuong Spinning、Phu Gia Spinning、Viet Hong Dyeing、Sunrise Spring Vietnam、Thanh Cong Textile、Vi Son Textileなどのベトナム企業12社に対してCOTTON USA™のラベルを使用することを許可している。
COTTON USA ™のラベルを使用することで消費者は製品の質の高さを認識することができ、輸出業者はアメリカへの輸出時により有利な条件を享受することができる。
Hoa Tho Textile社のNguyen Ngoc Binh副社長によると、同社はダナンとクアンナムに紡績の年間生産量1600トンの生産能力を持つ繊維工場を3つ所有しているという。工場で使用している原材料は綿と化学繊維であり、アメリカからの綿輸入が60%以上を占めている。
西アフリカやインドから輸入した綿と比較して、アメリカの綿は不純物が少ないため完成品の品質が高いと同氏は述べた。近年、アメリカ製の綿の価格はより競争力が高く、品質の高い製品を生産するための良い選択肢となっている。
CCIのWilliam Bettendorf会長によると、近年ベトナムの繊維・アパレル産業の成長は著しく、世界中の繊維産業の明るい材料となっているという。現在、ベトナムはアメリカ綿産業の最大顧客である。
またベトナムの輸出により有利な状況を作り出し、原料の産地についての透明性を高めるべく、CCIがベトナムのファッションブランドに対してCOTTON USA ™のラベルの使用をサポートするのは今年が初となる。
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3050.html