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ミャンマー・繊維工場の再開に伴い綿需要の増加を予想

    
7~9月の綿生産の季節が始まって以来、政府系工場や民間工場では300万vissもの発注を行い、取扱業者らはすべての在庫を売り切った。
工業省の管轄する繊維工場も発注を行い、綿価格は1 viss(1 viss = 約1.6 kg)あたり3600ミャンマーチャットまで上昇した。
 
「昨年政府系の繊維工場はほとんど稼動を停止していました。昨年の綿生産は7、8、11月の大雨の影響もあって低迷し、年間生産量は1200万viss程度でした。今年は天気さえ良ければ、生産量は3000万vissにも達するでしょう。」
「ただし10月の天候を見届ける必要があります。」とミャンマー綿花及び綿製品商工業者協会のU Aung Myint会長は、9月24日にMyanmar Times紙に対して述べた。
  
彼はシーズンが終わるまで需要が増加し続けるとの見通しを示した。ミャンマーの国策輸出作物の一つであるミャンマーの綿花は通常7月から3月にかけて生産されるが、今年は種子を入手するのが困難な状況であった。
  
そして今期の栽培期はすでに終了しているため、農業部門との交渉がいよいよ大詰めとなる。
この問題はKyaukse郡区のLunn Kyawと、Wandwin郡区のShwe Taungにおいて、綿花プランテーションやその他長期作物向けに種子を供給するのが困難であったことから発生した。
  
ミャンマーでは2015年度に75万2145エーカーの土地で綿花が栽培されていたが、2016年度には72万662エーカー、2017年度には76万8286エーカーとなった。
綿は国家輸出戦略の一翼を担っているが、一方で繊維・アパレル産業も最重要産業であるため、原材料に対して高い需要が予想されている。
国内需要に加えて綿花は国境を越え、中国にも輸出されている。2014年度には1.6トン(350万米ドル)程度であったのが、今のところ2018年度には487.5トン(10億7300米ドル)にまで増加する見込みである。
  
「生産量の半分は中国に輸出され、残りで繊維工場の現地需要を賄っている状況です。」と商務省の貿易促進局長であるU Aung So氏は述べた。
綿花協会では品質の良い種子の入手困難や労働力不足など、いくつかの課題に直面している。この協会は、現在Nay Pyi Tawに移転する予定としている。
Paleik市にあるPanda繊維工場のDaw Tin Tin Shwe工場長は、彼女の工場では2017年度向けにAグレードの綿を約800〜1000トン購入したと述べた。
  
また翌期向けには、労働争議による生産の中断がなければ、それを超える金額を買い付ける予定としている。
多くのアパレル工場では現在、海外調達ではなく、現地生産の綿花に目を向けている。
  
ソース:http://apparelresource.asia/news/item_3051.html